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北海道馬鈴薯でん粉物語

後記


同社元専務の穐吉忠彦さんは名参謀である。彼の才覚と努力で見事な「土の館」が完成した。農業機械学会、土壌肥料学会などが全国大会を上富良野町で開催するほど内容が充実している。参観者は道内はもちろんのこと、都府県からも、時には海外からも訪ね、毎年盛況である。土の館は技術博物館としての価値を認められ、北海道遺産に登録された。また、日本機械工学会からも博物館として指定されている。帯広市は市民に媚びるばかりに、平凡な百年記念館としてしまい、存在価値を失ってしまっている。
帯広市には不十分ではあるが、とかち農機具歴史館がなんとか建設された。しかし、これは十勝農業機械化懇話会、十勝農業機械協議会の活動によるものである。まず、十勝農業機械化懇話会が50周年記念事業で、農業機械等調査収集委員が収集した機械類が放置されたままで、このままでは文化遺産としての価値を失ってしまうとなった。会員農家のなかで倉庫に収納スペースがあれば、そこに手分けして収納しようと呼びかけた。大切に保管しておけばいずれ日の目を見る。文化遺産を廃棄物にしてしまっては十勝の恥だと保全運動を展開した。
そうこうしているうちにその努力が認められ、資金も集まり、とりあえず小規模とはいえ、博物館が建設されることになった。展示にあたっては十勝農業機械協議会が協力し、現在のものを加えて内容を整えてくれた。さすが十勝である。当時、農機具等を提供してくれた農家にこれで少しは顔向けできることになり、小生にとっては大感謝であり、肩の荷がだいぶ下りた思いである。
先に、百年記念館用に『十勝の農機具図譜』をまとめた。その後、それをベースに『北海道の農機具図譜』をまとめているが、十勝農業機械化懇話会のメンバーからこの際、もっとまとまった資料があったらよいとされた。そこで、「馬鈴薯でん粉」や「亜麻工場」(次号から連載開始)は、北海道の畑作農業の発展に大きな貢献があるので、これを整理してみようと思い立った。
いろんな事情があってまとめが遅れてしまったが、ようやく形を整えた。本内容は収集物を保管しようと努力された十勝農業機械化懇話会、とくに先頭に立って活躍された西田純一さん、十勝農業機械協議会のメンバーに捧げ、厚く感謝の意を表するものである。 (おわり)

【参考文献】

・北海道農業発達史(上巻・下巻)、北海道立総合経済研究所
・馬鈴薯澱粉に関する調査、北海道庁内務部

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