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農・業界

木下英志氏 (静岡県浜松市)、水耕イチゴ収量3倍

  • 編集部
  • 2005年02月01日
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静岡県浜松市で高設水耕栽培でイチゴを生産する木下英志氏は、昨年11月から始まった収穫で、前年比3割強増収した。また30g以上の15号サイズが全体の1割を占め、食味もよく市場でも高値を付けている。
栽培ステージごとの9つの改善で

 静岡県浜松市で高設水耕栽培でイチゴを生産する木下英志氏は、昨年11月から始まった収穫で、前年比3割強増収した。また30g以上の15号サイズが全体の1割を占め、食味もよく市場でも高値を付けている。

 木下氏は、13年前に土耕栽培から高設水耕栽培に移行。水耕栽培は土耕栽培に比べ生育が早く、11月から翌年6月の間に土耕より2回多い計6回実を付ける。半面、各生育ステージのつながりが悪く、収穫を休む谷間があった。また、春先に極端に食味が落ちる時期もあった。

 そこで木下氏は、土耕の頃から付き合いがあった川口肥料(株)の技術担当者川口芳男氏に指導を求め、以下のような改善を行った。

1、定植時に葉かきをしない。
2、定植時根を乾かさない。
3、株間は一般に15cm程度取るが、20cmとる。
4、定植時、EC値0.6を目安に、1株当たり35ccの灌漑を1日4回行い、20日過ぎから回数を減らす。
5、定植時、VA菌根菌を1株当たり2.5~3.0cc施す。
6、アミノ酸状態で有機率の高い有機化成肥料を1株当たり1g程度施す。
7、リンの含有率が高い骨粉肥料を1株当たり20cc施す。
8、過度の水分ストレスや肥料過剰で葉を濃緑色にしない。
9、11月下旬~2月中旬まで日照量を考慮し、バランス酵素等を葉面散布し、光合成能力を活性化させる。

 葉かきをしないのは、光合成面積を確保。花を多く付けさせ、実を大きくする狙い。

 株間を広く取ったのは、1番獲り以降の実の生育に支障を来さないことを狙った。

 また、有機率の高い有機化成肥料は、根傷みを起こしにくいからと言う。

 7のリンは、糖度を上げる目的。

 8の、葉が濃緑色になるという現象は、温度管理や肥料濃度(EC)、また葉面積と果数のバランス等が原因。そのため、「葉の色と自らの栽培管理を照らし合わせることが重要。葉の色が濃い(栄養生長が弱い)と、次に出来る実の生長を阻害する。どの緑色が葉の最高生長点かを把握すべき」(川口氏)と言う。

 川口氏は「木下さんの木を見ての判断で、当然ながらすべてに当てはまるわけではない。そもそも水耕栽培のキットは、管理の行き届いた土耕栽培を100とした時に、60の収量があれば合格という設計でできている。水耕栽培で土耕栽培に匹敵する収量や品質を上げるには、それぞれの栽培ステージに応じた臨機応変な管理が必要だ」と話す。

川口氏は、Eメールで生産者からの相談を受け付けている。アドレスは右記。

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