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江刺の稲

契約栽培ジャガイモの成長に期待する

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第248回 2017年01月05日

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カルビーポテト(株)の中村一浩社長のインタビュー記事をお読みいただけただろうか。中村社長は2020年までに契約栽培によるジャガイモ調達量を35万tにまで増やしたいと話している。同社の15年の調達量は27万tであることを考えれば大変な需要増大である。
あと2年後に迫った国による生産調整配分の廃止。そのためにコメ市況が低迷することも予想される。飼料米による主食用米の市場隔離はその財政負担の大きさから批判が高まっており、飼料米作付対象農地を限定し、交付金額も下げていくことが農水省内部でも語られている。
本誌は、そうした水田経営におけるコメ依存の経営リスクを回避するために、水稲作を含めた畑作技術体系の導入によるコメ生産コストの低減と子実トウモロコシ生産を呼びかけてきた。それに加えて契約栽培の加工用ジャガイモも需要が増大する作物としてお勧めしたい。北海道から九州まで水田転作としても広く栽培が可能であり、さらに将来の需要拡大が期待されるからだ。
これまでにも契約栽培によるジャガイモ生産はお勧めしてきたが、カルビーだけでなく、ポテトサラダ用や冷凍コロッケ用などにおいても、需要企業は原料生産が伸びないためにマーケットの需要に応えられないでいる。水田か畑かを問わず、加工仕向けの契約栽培こそこれからの安定農業経営のカギになっていくべきものだ。

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