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ブロッコリー
10月の輸入は前年の2・8倍、道産・長野産が例年の半数
【概況】
東京市場の16年10月の入荷は、9月に北海道産や長野産が少なく高騰した後を受けて、数量は前月より16%多かったものの、前年に比べると24%減って17%高かった。とくに北海道や長野が前年の半分程度しか出てこなかったことが大きく、関東の秋冬物の主産地・埼玉も出だしが遅かった。こうした状況から、10月は輸入が前年比2・8倍の3199tと大幅増。東京市場にも前年の1・5倍、188tの米国産が入荷している。
【背景】
16年のブロッコリーの入荷傾向は、夏場までは前年より多めが続いたが、本来、北海道産や長野産の終わりと関東産の初めまで増えていくはずの9月から、入荷のペースがガタンと落ちた。レタスのように加工業務需要はそれほど強くないのだが、国産が増えなかった分、輸入でカバーしようとしたのは、主にスーパーなどの量販店だったようだ。毎年、潤沢で安くなる10月に、安売り企画を立てていたため、数量確保が必要だったのだろう。
【今後の対応】
10月には、前年の半分ながら出荷していた北海道や長野は、11月には姿を消した。代わって本来ピークを迎えていいはずの埼玉産が10月には前年より2割減、11月には6割減であり、愛知産は予定どおり出してきたが数量が足りず、またもや米国産が前年同期の3倍、149tほど入荷している。10~11月は入荷もピークのはずだが、11月には入荷数量は前年対比で59%、単価は1・9倍と引き続き高値で推移した。冬場は愛知産中心に安定するだろう。
ニンジン
単価2・3倍で輸入は2・6倍に急増、12月に不安も
【概況】
東京市場の16年10月の入荷は、9月より23%増えたものの、9割を占める北海道産が18%減で青森産が37%減。前年比では14%減、単価は2・3倍にもなった。そこで輸入されたニンジンは1万2059tと前年の2・6倍。東京市場には青森産の入荷量より多い534t、昨年の5・4倍の中国産が入荷した。通常、中国産は小売店向けには不人気だが、北海道産が品薄で高騰すると、加工業務用には中国産が必要だ。
【背景】
毎年10~11月にはニンジンは入荷のピークを迎える。北海道産の最後に、千葉産が本格出荷されてくるからだ。しかし、夏秋ニンジンの大産地である北海道産は16年、有史以来の台風の上陸回数に伴う度々の激しい豪雨で空前の大被害に見舞われた。意外に被害が大きくなかったタマネギのような品目もあるが、ブロッコリーやニンジンは酷かった。一方で、小売業界では10~11月といえば、イモ・タマ・ニンジンで煮物提案をする月だ。
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