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今年の市場相場を読む

10月の野菜高騰で輸入を誘引 レタス類、ブロッコリー、ニンジン、ネギ


【今後の対応】
10月は9月より増えたが、11月はやや減り単価も下げるのが例年のパターン。しかし年間で一番の需要ピークは12月。昨年は1万t近い入荷だった。しかし今年は中心となる千葉産が不作気味。普段は出してこない関東の中小産地や西日本の京都や岡山、香川などからの入荷で賄えるかどうか。12月という特別な月であることを考えると、入荷実績のない地方・市場からは無理だろう。一番「当て」になるのは中国産だ。16年は年間10万t突破するか。

ネギ
入荷5%減、単価34%高。年明けの入荷減が心配

【概況】
東京市場の16年10月は、前年同月比で5%少なく、単価は34%高い。10月はまだ青森、秋田、北海道が上位を占めるが、それら産地の入荷減を、始まった関東産がカバーしきれていない。10月は鍋野菜が本格化し、小売店の品ぞろえから一般家庭までの需要が増える。そのため業務加工用は輸入品の割合も高い時期だ。16年10月の中国産輸入ネギは3%増の5667t。うち東京市場には前年比5割増の262tの入荷があった。
【背景】
11月は東北から関東への切り替わり時期だが、16年は前年並みの入荷。だが、需要期でもあり他の野菜高につられてか単価は「高保ち合い」である。12月は、年間でも最も入荷が多いが、11月の状況から見ると関東産地は潤沢に出荷してくるだろう。16年はなぜか、年初めから一貫して前年に比べて単価高で推移してきた。11月までの平均単価は前年より16%高い363円。とくに夏場以降の入荷推移は、10、11月まで前年を下回ったままだった。
【今後の対応】
ネギは、消費者向けは国産、輸入品は業務加工用に特化して「棲み分け」ている。そんな背景があるせいか、国内各産地ともネギの生産意欲は強い。北海道と東北の天候被害で野菜全般が高値になるなか、10月のネギは暴騰という事態には至らなかった。関東の早い産地が出荷を意図的に前進化したことと、いつでも増減の融通が利く中国産という緩衝部分があるためだろう。早出しの関東産地が年明け以降、バテないかが心配だ。

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