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特集

ルポに登場したあの人はいま(2)【東北編】


特別栽培米コシヒカリは認証団体のJAなので、これまでどおりJAに販売し、全農から仕入れざるを得ない。そこで、ひとめぼれについては、自社で検査し、自社で手配した倉庫を使用することにした。今年はその準備の年である。まず会社が検査場の認可も受けなければならない。そこでまず会社が検査場としての認可を受けられるように、17年度産のコメについては農産物検査員に出張検査してもらう予定だ。また、現社長である新國氏の長男が農産物検査員の資格を取得するため、研修を受けに行くことになっている。順調にいけば、18年度産米から、グリーンサービス社内でコメの検査ができるようになるという。
三つめの対策として、会津地方にある他の農業会社と連携することにした。「若宮ばくさく」と「米夢の郷」という2社と商品の販売先を共有する。水条件が芳しくない圃場では、コメからソバに転作し、その作業は若宮ばくさくに委託する。
四つめは、すでに行なった人件費の削減である。グリーンサービスを立ち上げた60代の旧社長夫妻と旧専務夫妻4人が退き、それぞれの長男たち2人に経営を任せた。現社長と現専務は2人とも30代である。親の世代が退くとはいえ、9人のうち4人抜けると仕事が回らなくなってしまうため、親世代の4人はパートタイム労働者として70歳までは働くつもりだという。もちろん、そろそろ40歳になる息子たちに、やりたいようにやらせたいという親心も見え隠れする。
まさに人事を尽くして、天命ならぬ今年の天候を待つ。

【不特定多数の客から定期購入の固定客へ】

11年の原発事故や3年連続の不作に見舞われても新國氏が強くいられたのは、やはり顧客の存在が大きい。
「かつて、コメの出荷量全体の6割がインターネット通販ルートで売れました。いまは全体の2割に落ち込んでいます。それに代わって増えたのが、定期購入と、必要なときに電話やFAXで申し込んで随時購入してくれるお客様です。いま100人を超え、全体の3割に上ります。それから県内の飲食店や旅館などが2割です。その他3割がJAと米屋さんです。つまり、お客様が不特定多数から定期・随時の固定客に変わったんです」
この定期購入の固定客の多くは、「お米社債」を通じてファンになってくれた人たちである。
ここで一旦、10年前にさかのぼる。新國氏が本誌07年3月号に掲載されたとき、たまたま同じ号に、農消資本協会会長の渡辺清氏の記事が掲載された。

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