ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

成田重行流地域開発の戦略学

地域をつなぐ新聞店 東京都新宿区


まだ始めたばかりの宅配サービスだが、毎回5件前後の注文が入っている。「思った以上に反響が良かった」と今田さん。購読者の間で認知されていくにつれ、注文も増えていくとみている。

そば打ち教室にも
別店舗を開放

今田さんと会う直前、わたしは高田馬場にある今田新聞店の別の店舗に行っていた。というのも、この店舗で成田さんがそば打ち教室を開くというからだ。
この店はすでに営業していない。ただ、空き店舗にしておくのはもったいない。そこで今田さんがそば打ちを学ぶ場として使ってほしいと成田さんに提案した。そば打ちの名人である成田さんはこれを受諾、ボランティアで毎週教室を開くことになった。
参加者は新聞の折込チラシで募集する。参加者は購読者だけではない。今田新聞店のスタッフたちもそば打ちを楽しむ。それも日本人だけでなく、ネパール人やモンゴル人のスタッフもだ。「今田新聞店にとって自分の会社の福利厚生にもなっているんだよね」と成田さん。
ちょうどこの日も購読者4人がそば打ちに参加していた。成田さんが用意したそば粉に水を加え、練りあげていく。常連もいるそうだ。
この店舗は数日後には改装工事に入るため、ここでのそば打ち教室はいったん終わる。代わって大久保駅に近い営業中の店舗の3階で12月から再開した。しかも今田さんはほかの仕掛けも考えているという。
「これを機に3階をきれいにして、教室的なところでいろいろやりたいなと思ってます。成田さんにお願いしているのはキムチづくり教室。この辺は韓国人が多い。しかも内藤とうがらしもあるから、それを使って教室を開きたいですね」
「うちは店先で八百屋さんをやってくれているので、食を中心に地域サービスを展開していきたい。お客さんには新聞は会員組織だと思ってもらえるといい。会員になってくれた購読者にいろんなサービスを提供していくのがこれからの仕事です」
新聞店が地域の経営者であることを自覚し、顧客サービスという観点から自らの仕事を見直せば、これだけ事業は広がるのだ。既定の考え方にとらわれない自由な発想が新たな地平を切り開く。これは農村経営にも通じる考え方であるように感じた。

関連記事

powered by weblio