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自然災害と農業

[前編]オランダの自然災害に対する農業保険


農業補償制度の見直しと同時に収入保険制度の導入が行なわれ、任意加入として収入保険制度もしくは農業災害補償制度への加入が促進される。収入保険制度は表1の8.CRI(作物収入補償)で自然災害だけでなく、価格の下落等で当期収入が基準収入(過去5年間の青色申告における平均収入)の90%を下回った場合、掛け捨て保険タイプだと基準収入の80%、積立だと90%を限度額として補填する制度である。名目上は農業経営者のセーフティネットとして収入全体を見て総合的に対応する保険制度である。基準収入も当期収入も所得ではなく販売収入全体を対象としており、加工品は含めないとされているが、税務上農業所得である精米、荒茶、梅干し、畳表、牛乳は販売収入に含めることができる。さらに、補助金は販売収入に含めないが、コスト割れを補填する畑作物の直接支払い交付金や甘味資源作物交付金等の数量支払いは収入として含めてよいとされている。

当然加入から任意加入へ

今回の見直しで米と麦の当然加入が任意加入へ移行することが公表された。当然加入は共済において起きやすい事故率の高い人(土地的、作物的にリスクが高い人)がより多く加入する「逆選択」を防ぐために適用されているといわれている。
任意加入の米や麦以外の生産者からは「施設共済には加入しているが、作物の共済にはあまり利点がないので加入していない」という声や、一方で気候条件が良くない地域や補填を受けた経験があると、任意加入になっても継続するだろうという声がある。米と麦が任意加入制に移行した場合、生産者は共済への加入の選択ができるようになる。そうなると「逆選択」が起こる可能性も否定できないが、今回の見直しでは「危険段階別共済掛金率(農業者ごとの被害の発生状況に応じて掛金を設定する)」の導入は組合ごとに設定するか決めることができるため、あまり普及しないことが予想される。災害が起きた場合の特例措置が必ずあるという保証もない。

オランダの民間農業保険

オランダにおける任意加入の農業保険制度を知ることで、日本で今後任意加入制に移行した場合に起こりうるリスクと対策が見えてくるだろう。
オランダは地震も台風も起こらない。それでも水害リスクやあられやひょう、暴風など自然災害のリスクはある。同国では自然災害による補償をどのように実施しているのだろうか。北部のハッセルトにある民間の相互保険会社AgriVer社を訪問した。

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