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【今年の市場相場を読む】
野菜輸入と市場入荷の関係 ニンジン/ブロッコリー/結球レタス/ハクサイ
- 第246回 2017年03月03日
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ニンジン
11月には輸入3倍弱、北海道産激減を見通せず高値
【概況】
2016年の輸入ニンジンは、前年より30%増の9万2000t。しかし月別に見ると、6月までは前年を下回っていたが、7月から増えはじめ、11月には前年の2.8倍、単月で1万4000tも輸入された。一方、東京市場の入荷推移は通年で3%減、6月までは前年並みからやや多い程度だったが、やはり7月に1割強の入荷減となり、8月は持ち直したものの、以降の月は10~20%の入荷減で推移した。
【背景】
輸入が3割増えたにもかかわらず、東京市場の品薄状態は緩和しなかった。たしかに東京市場のニンジン輸入品は前年より45%増えているが、シェアは1%増えて2.7%の2415tにすぎない。台風等大雨被害がひどかった夏秋の主産地、北海道産は通年で17%減だが、7月には前年同月より32%も減り、8月はなんとか前年並みだったが9月に25%減、10月17%減、11月は22%減。それを引き継ぐ千葉産は11月で16%減、12月には21%減だ。
【今後の対応】
一般に輸入野菜はその1割が東京市場に入荷するといわれるが、ニンジン輸入量9万tに対して、東京市場には2400t、期待値(1割)の4分の1程度しか入荷していない。輸入全体の8割近くが業務加工用に直納されている勘定になる。数量を調達したい業務加工用需要者は、国産が品薄時には暴騰を避けて市場流通から無理に調達しない。しかし、市場でも北海道産の大幅減産は目に見えているのに、なぜキロ300円近い暴騰を許したかだ。
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