記事閲覧
【特集】
耕作放棄地活用「次の一手」
- 編集部
- 2017年04月03日
- この記事をPDFで読む
Case1
[放牧酪農]
ニュージーランドの
管理放牧技術を日本で展開
小谷 栄二氏 ファームエイジ(株)代表取締役
日本の酪農において、これまで放牧は一部に限られてきた。農地が余り、耕作放棄が進む今こそ、放牧が見直されるべきではないか。ニュージーランドの管理放牧技術の導入を進めている小谷栄二氏に聞いた「未来の財産をつくる」方法。獣害に苦慮する中山間地での活用も期待できる。
ニュージーランドは丘陵地を利用した酪農が盛んで、放牧技術が進んでいる。小谷栄二氏は、このニュージーランドの放牧技術を日本に導入した人物である。また家畜と同じように野生動物も管理することによって、獣害問題を転じて事業化に発展させている。
ニュージーランドの酪農は、日本に比べて1頭当たりの乳量も少なく、乳価も安い。そのため乳量を増やすことを目指してきた日本では、あまり注目されてこなかった。しかし、小谷氏はニュージーランドの酪農家たちの生活水準が高いことに着目し、その放牧技術を日本で展開しようと考えた。
小谷氏が取り入れたニュージーランドの経営の考え方と放牧技術とはどのようなものだろうか。
【低コスト高利益
ニュージーランド酪農】
先進国のなかで乳価がいちばん高いのは日本である。いちばん安いのはニュージーランドで、1kg当たり約37円と日本の半分以下である。また日本の年間の搾乳日数は平均306日、1頭当たりの乳量は9000kgを超えている。ニュージーランドは平均228日、約4000kgと、やはり日本の半分以下。日本では乳量が多いほうが良いという考え方のもと、穀物を使った配合飼料を与えて年中搾乳しているが、ニュージーランドでは基本的に草のある時期だけ放牧し搾乳している。
会員の方はここからログイン
編集部
特集
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)
