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【自然災害と農業】
[後編]インドネシアのムラピコーヒーから考える
- 紀平真理子
- 第2回 2017年04月03日
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インドネシアジャワ島中部にあるムラピ山は2006年5月から火山活動が活発になり、同月15日に大規模な火砕流が発生した。さらに、同月27日にはマグニチュード6.3の地震にも見舞われている。10年10月と11月には大噴火が起こり、350人が死亡、30万人以上が避難した。そのムラピ山で祖父の代からコーヒーの栽培を行なっており、現在はムラピコーヒーの普及活動に奔走するコーヒー生産者のSumijo, A.Md氏に話を聞いた。
「自然災害でコーヒー農家が減ったと考えられていましたが、じつは06年以前からコーヒー農家を辞める人は後を絶たなかったんです」
スマトラ島は年に2回、コーヒーが収穫できるが、気候の関係でジャワ島は1回しかできない。スマトラ島の収穫が終わり、ジャワ島のコーヒーを卸売に出荷するときにはキロ1000ルピアと売値が下落している。スマトラ島産の卸値は2倍近いというからそれだけで置かれた状況の厳しさがわかる。
「自然災害でコーヒー農家が減ったと考えられていましたが、じつは06年以前からコーヒー農家を辞める人は後を絶たなかったんです」
スマトラ島は年に2回、コーヒーが収穫できるが、気候の関係でジャワ島は1回しかできない。スマトラ島の収穫が終わり、ジャワ島のコーヒーを卸売に出荷するときにはキロ1000ルピアと売値が下落している。スマトラ島産の卸値は2倍近いというからそれだけで置かれた状況の厳しさがわかる。
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紀平真理子 キヒラマリコ
1985年、愛知県生まれ。2011年、オランダへ移住し、食や農業に関するリサーチ、本誌や馬鈴薯専門誌『ポテカル』への寄稿を開始。2016年、オランダVan Hall Larenstein University of Applied Sciences農村開発コミュニケーション修士卒業。同年10月に帰国し、農業関連記事執筆やイベントコーディネート、海外資材導入コーディネート、研修・トレーニング、その他農業関連事業サポートを行なうmaru communicateを立ち上げる。今年9月、世界の離乳食をテーマにした『FOOD&BABY 世界の赤ちゃんとたべもの』を発行。食の6次産業化プロデューサーレベル3認定、日本政策金融公庫農業経営アドバイザー試験合格。
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