記事閲覧
【新・農業経営者ルポ】
久留米をけん引する“Agrizmer”
- 田中農園 田中圭介
- 第154回 2017年05月08日
- この記事をPDFで読む
3月下旬といえば児童や幼稚園児は春休み期間中に当たる。福岡空港からレンタカーで南下し、久留米の田中の農場に着くと、戸外で出迎えてくれた彼の隣で小さい子どもたちがはしゃいでいた。一人は、アグリズムで田中に抱きかかえられて一緒に写っていた当時生後間もない長男の瑛仁くんだろう。妹と連れだって仲良く動き回っている様子を見ると、田中のいいお父さんぶりが想像できる。同時に、田中の柔和な表情からは、かつて誌面で掲げていた「35歳、ベンツに乗る」などという目標を口にするような人物とは思えない節があった。
田中は小学4年で水泳を習い始める。元々ぜんそくを患っており、学校の授業や夏休みに楽しんでいたプールでそれを克服できればと考えてのことだった。
その後、中学3年で出場した福岡県大会で転機が訪れる。試合会場に後に進学することになる九州産業大学付属九州高校の水泳部の監督がいたのだ。同校は全国区として知られ、田中の後輩には12年のロンドンオリンピック水泳・競泳女子200m平泳ぎで銀メダルを獲得した鈴木聡美さんがいる。田中のスイミングクラブのコーチとその監督とが先輩・後輩の間柄だったことで強豪校への道が開かれた。
中学時代とは比べ物にならないくらいの練習に必死に食らいついていくと、インターハイへの切符を手にするレベルにまで達する。残念ながら本戦では予選落ちしたものの、同じ平泳ぎではオリンピック2大会連続2種目金メダリストの北島康介さんがエントリーしていた。
前述の転機とは競技そのものではない。高校での寮生活が関与している。
「実家も高校も福岡県内なんで離れているわけではないんですけど、とにかく地元が好きで早く帰りたかったんです。というのも、朝昼晩と学食で食べるメシがあまりおいしくなかったのが一番ショックでしてね。それと後継ぎのことですね」
高校の寮生活で実感した
田中は小学4年で水泳を習い始める。元々ぜんそくを患っており、学校の授業や夏休みに楽しんでいたプールでそれを克服できればと考えてのことだった。
その後、中学3年で出場した福岡県大会で転機が訪れる。試合会場に後に進学することになる九州産業大学付属九州高校の水泳部の監督がいたのだ。同校は全国区として知られ、田中の後輩には12年のロンドンオリンピック水泳・競泳女子200m平泳ぎで銀メダルを獲得した鈴木聡美さんがいる。田中のスイミングクラブのコーチとその監督とが先輩・後輩の間柄だったことで強豪校への道が開かれた。
中学時代とは比べ物にならないくらいの練習に必死に食らいついていくと、インターハイへの切符を手にするレベルにまで達する。残念ながら本戦では予選落ちしたものの、同じ平泳ぎではオリンピック2大会連続2種目金メダリストの北島康介さんがエントリーしていた。
前述の転機とは競技そのものではない。高校での寮生活が関与している。
「実家も高校も福岡県内なんで離れているわけではないんですけど、とにかく地元が好きで早く帰りたかったんです。というのも、朝昼晩と学食で食べるメシがあまりおいしくなかったのが一番ショックでしてね。それと後継ぎのことですね」
会員の方はここからログイン
田中圭介 タナカケイスケ
田中農園
1982年、福岡県久留米市生まれ。小学4年から水泳を始め、九州産業大学付属九州高校でインターハイに出場する。久留米大学経済学部を卒業後、就農。全国農業青年クラブ連絡協議会の副会長を務めたほか、2010年に小社が実施した豪州ビクトリア州農業視察にも参加している。
農業経営者ルポ
ランキング
WHAT'S NEW
- 有料会員申し込み受付終了のお知らせ
- (2024/03/05)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2023/07/26)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2022/12/23)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2022/07/28)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2021/08/10)