記事閲覧
【江刺の稲】
スガノと決別する「土を考える会」
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第252回 2017年05月08日
- この記事をPDFで読む
その前身である「北海道土を考える会」は、昭和53年(1978年)に祥孝氏の呼びかけで北海道内の20名の先端的農業経営者が集まり、土と経営を語り合う会を開いた。それをスガノ社員が聞くというのが祥孝氏の目的だった。集まった農家たちは、参加者についての風評は聞いていても、出会い、語り合うのはそれが初めてだった。そして祥孝氏が閉会の挨拶を始めたのを遮って、網走市から参加していた石川武氏が「来年もこの勉強会を続けよう」と呼びかけた。それが、以後40年にわたって続く北海道土を考える会の始まりだった。この経過については本誌の17・18号(96年6・8月発行)に掲載されている「我らにとっての『土を考える会』」と題した座談会を読んでいただきたい(本誌のホームページ上で検索すればどなたでもお読みいただける)。
毎年7月10日にスガノ農機本社(現・土の館)がある上富良野町で開催される土を考える会には農機メーカー各社も注目した。総会に合わせて土を考える会が主催した最新農業機械の実演検討会には6千人もの農家が集まる大イベントにも発展した。しかし、そうした大規模イベントは土を考える会の本質ではなく“原点回帰”しようということで、その後中止になった。
毎年7月10日にスガノ農機本社(現・土の館)がある上富良野町で開催される土を考える会には農機メーカー各社も注目した。総会に合わせて土を考える会が主催した最新農業機械の実演検討会には6千人もの農家が集まる大イベントにも発展した。しかし、そうした大規模イベントは土を考える会の本質ではなく“原点回帰”しようということで、その後中止になった。
会員の方はここからログイン

昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
ランキング
WHAT'S NEW
- 年末年始休業のお知らせ
- (2020/12/17)
- 夏期休業期間のお知らせ
- (2020/08/07)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2019/12/12)
- 年末年始休業のお知らせ
- (2018/12/25)
- 展示会に伴う一部業務休業のお知らせ
- (2017/10/04)
