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【新・農業経営者ルポ】
青刈りたまねぎの大規模生産の成功の陰にあったのは乾燥庫の改善にあり
- アリアケファーム(株) 取締役統括部長 横尾晃
- 第155回 2017年06月13日
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アリアケファームは十数年前の2005年8月、アリアケジャパン(株)の子会社として誕生した。いわゆる企業の農業参入だ。
アリアケジャパンは業務用調味料の大手で、即席麺メーカー向けのスープベースや外食産業向けのソースベースなどを製造している。最新の17年3月期の連結決算では、売上高が488億300万円、営業利益が102億7300万円、経常利益が105億7900万円と、優良企業に数えられる。長崎県にある同社の2工場で発生した残さ物を堆肥化して農地に還元し、そこで生産された農産物を工場で使用するという青写真を描いて出発したのがアリアケファームだった。
08年4月にいまの諫早湾干拓地に入植するまでは工場に程近い佐世保市で営農していた。ところが、平坦ではない狭い圃場で面積も少ないとなれば、いくらも目的は達成できない。そんなときに持ち上がったのが入植話だったわけだが、その規模たるやいきなり58 haという壮大なものだった。
アリアケファームの現社長である山本栄は当時、九州工場の総務部に籍を置いていた。諫早湾干拓支店の発足と同時に社長に就任することが決まってから全国のたまねぎ産地行脚を始めた。
アリアケファームでは現在、全体の7割に当たる41 haにたまねぎを作付け、それ以外ににんじん、キャベツ、しょうが、にんにく、白ねぎ、じゃがいもを手がけている。いずれも出荷先は全量がアリアケジャパンだ。当初からたまねぎが中心だったこともあり、山本は産地行脚を通して栽培技術や機械体系、乾燥庫に関する知識を習得していった。そのなかでいくつもの決断を下していく。
代表的なところからいうと、アリアケファームの設立趣旨だった循環型農業は12年から縮小させている。
「残さ物は6000tにも上ります。その有効利用ということで最初は使っていましたけど、採算が合わなかったのと農地にPが過剰になったので減らしていきました。いまでは土壌分析してもらったうえで、オリジナルの化学肥料を施しています」(アリアケファーム(株)取締役統括部長 横尾晃、以下の発言者も同じ)
アリアケジャパンは業務用調味料の大手で、即席麺メーカー向けのスープベースや外食産業向けのソースベースなどを製造している。最新の17年3月期の連結決算では、売上高が488億300万円、営業利益が102億7300万円、経常利益が105億7900万円と、優良企業に数えられる。長崎県にある同社の2工場で発生した残さ物を堆肥化して農地に還元し、そこで生産された農産物を工場で使用するという青写真を描いて出発したのがアリアケファームだった。
08年4月にいまの諫早湾干拓地に入植するまでは工場に程近い佐世保市で営農していた。ところが、平坦ではない狭い圃場で面積も少ないとなれば、いくらも目的は達成できない。そんなときに持ち上がったのが入植話だったわけだが、その規模たるやいきなり58 haという壮大なものだった。
社長・山本の神通力
アリアケファームの現社長である山本栄は当時、九州工場の総務部に籍を置いていた。諫早湾干拓支店の発足と同時に社長に就任することが決まってから全国のたまねぎ産地行脚を始めた。
アリアケファームでは現在、全体の7割に当たる41 haにたまねぎを作付け、それ以外ににんじん、キャベツ、しょうが、にんにく、白ねぎ、じゃがいもを手がけている。いずれも出荷先は全量がアリアケジャパンだ。当初からたまねぎが中心だったこともあり、山本は産地行脚を通して栽培技術や機械体系、乾燥庫に関する知識を習得していった。そのなかでいくつもの決断を下していく。
代表的なところからいうと、アリアケファームの設立趣旨だった循環型農業は12年から縮小させている。
「残さ物は6000tにも上ります。その有効利用ということで最初は使っていましたけど、採算が合わなかったのと農地にPが過剰になったので減らしていきました。いまでは土壌分析してもらったうえで、オリジナルの化学肥料を施しています」(アリアケファーム(株)取締役統括部長 横尾晃、以下の発言者も同じ)
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