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特集

我らにとっての「土を考える会」


その時も理事会にかけたら後援ぐらいでいいんじゃないのという意見がでたのですが、そうじゃないといったのです。皆がスガノさんがやっているというからおかしくなるんで、これだけのオフィシャルな会なのだから、認可された団体が加わって、もっと大きく発展させようじゃないかとね。新しい技術発展のために何をはばかる必要があろうかといってね。それで農業機械工業会も主催団体に加えさせていただきました。さらに昨年からは北海道農業機械士協議会も主催団体に加わり、土を考える会と合わせて3団体でやっています。北海道の農業機械士は約7000人いるのですから、その現役の若い気鋭が加わるのは価値がある。これからはもっと幅広くみんなで相談して新しい協力方法を作ろうということです。いずれにしても土を考える会とあわせて3団体でもっと内容を豊かにしていきたいと思います。

【作業の大変さより話を聞く楽しみにワクワクした自分】

司会 設立当初から関わっている事務局を代表して田村君、どうですか。日常の会社の仕事をしながらでは一つのイベントをやるにしても大変でしょう。なぜそんな大変なことを今まで18回もやってこられたのでしょうね。その原動力みたいのは何なのでしょうね。ただ社長に命令されたからだけではできないでしょう。
田村政行 今、皆さんの話を聞いていると最初の頃の記憶がまざまざと甦ってきます。確かに前後の準備は大変ですけど、あの当時は苦にならないし非常に楽しかったですね。例えば夜中皆さんがずっと話している姿を横で聞かせてもらっているとワクワクして、いつもメモを取っていましたよ。勝部農場とか、石川農場とか、斉藤農場だとか、話せといわれたらいくらでも話せる農場ストーリーがありましたね。で、話を聞いて農業って本当に素晴らしいんだなと思いました。こんなすごい仕事にスガノに入って携わらせてもらって本当に良かったなと思った。おかげで富良野の水田農家の嫁さん貰ったんですけど(笑)。それで義理の親父から聞く農業の話が、機械屋の立場で商売を通じて聞く話と全然違うんですよ。百姓が種を播くとはどういうことかとかね。

【「土を考える会」はスガノに必要な社員研修の場所だった】

それともう一つ、土を考える会の発足の思い入れを社員の立場で見ると皆さんとは又全然違うんですよ。ある時、トラクタメーカーから輸出用の耐久テストをしたいから畑を紹介して欲しいという話が来たのです。あのころに畑を貸してくれる人なんかいませんよね、6月からの1ヵ月間ですから。たまたま上富良野の伊藤孝司さんが林地開発で山を崩して20町ぐらいの畑を作ったのですね。それを貸していただけることになった。小麦播くまでの間に畑を起こせればよいからといわれてね。6月にプラウかけ、その後すぐロータリかけていたのです。その時、うちの社長にしたらロータリまでかけて種播ける状態にまでしてあげたのだから、伊藤さんからお礼を言われるだろうくらいに思っていたそうです。ところが上富良野っていうのは非常に硬い沖積の重粘土で、あの暑い日の炎天下にロータリかけたら土はゴロゴロ。そんなことしたらどうなるかお分かりでしょう(笑)。土は砕けないですよ。

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