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イベントレポート

フランスと北海道の産業用大麻(ヘンプ)ビジネスを学ぶ/日仏ヘンプ国際交流シンポ


近年、世界では産業用ヘンプの新しい用途が次々に生まれ、ニーズが多様化している。ヘンプは収穫後に一次加工段階で、30~35%が繊維に、50%がオガラ(麻幹)になる。2010年時点で繊維の市場規模は2万6000t。パルプや紙のほか、自動車部品などに利用されるバイオ複合資材、自動絶縁材、特殊生地に利用されている。一方のオガラは約6割が馬などの動物の敷料に使われるが、二次加工を経て建築資材にも加工される。種子はヘンプシードと呼ばれ、食品や飼料、化粧品、ヘルスケア分野で利用が拡大している。いずれも業界をリードする企業が研究開発に乗り出しているそうだ。
EU圏でも日本と同様にマリファナは厳しく規制されているが、1996年にドイツで産業用ヘンプの国際基準が設けられた。これを受けて、産業用ヘンプをマリファナと区別して扱う対応が各国に浸透し、栽培面積の増加に拍車がかかっている。EU圏での産業用ヘンプの栽培面積は15年時点で2万4000haだったが、翌16年には約3万haに拡大した。米国でも16年には前年の倍に当たる約4000haに、カナダでは5万haに増えている。いまや産業用ヘンプの栽培面積が拡大していない先進国は日本だけというぼやきが彼らから聞こえてきた。

THC/CBDを含まない
栽培品種の可能性

ヘンプに含まれる化学物質を総じてカンナビノイドと呼ぶ。なかでも陶酔作用によって健康被害をもたらすマリファナの主成分はTHC(テトラヒドロカンナビノール)だ。海外で産業用ヘンプとして栽培されるのはTHCの含量が少ない品種で、収穫物についても検査を受けて出荷される仕組みが確立されている。
HIHAが注目している品種は、「Santica27」だ(図1)。繊維の収量が多く、THCを全く含まないのが最大の特長である(図2)。FNPCが育成し、ヨーロッパで70%以上のシェアを持ち全世界48カ国に種子を輸出している種子会社、CCPSC(産業用ヘンプ種子生産者中央協同組合)が販売している。ヨーロッパでは公式の品種リストに登録があり、カンナビノイドの三大主成分のうち、THC以外のCBD(カンナビジオール)は低濃度で、CBG(カンナビゲロール)を高濃度に含む。
現在、国内で栽培免許を得て作付けされている品種「とちぎしろ」はわずかにTHCを含むと言われているだけに出荷検査は必要だが、THC
濃度ゼロであれば日本国内で栽培しやすいのではないかと期待がかかる。

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