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コリンズ 私は経済学を教えていますが、日本は25年間経済成長がゼロのままです。イノベーション不足の原因はまさにそこにあると言いたいですね。
【現代の病は“麻不足病”!?】
コリンズ 麻栽培のやり取りのなかで山口県の薬務課からの返答には「麻は輸入するほうがいい」というのもありました。それは間違いです。経済の観点では国産のほうが断然いいです。田舎の衰退をまねきますよ。
昆 それは当たり前でしょう。
コリンズ たとえば大学の生協売店ではヘンプシード入りのグミを見つけました。大麻は危ないといいながら、ヘンプシード入りの食品を子どもに売っているというわけです。
昆 いやいや、これはおもしろい!
コリンズ このお菓子はもちろん健康に全く問題ないですね。種は輸入する際にだいたい加熱するので、栄養はなくなっていますから、国産のほうが新鮮で栄養価も高いはずです。食品用のヘンプシードの話題は、最近になって米国が法律を改正した理由にも関係しているんです。
昆 どういうことでしょう?
コリンズ 実は米国では食品用ヘンプシードのカナダからの輸入量がすごく増えて、数百億円規模になり、米国の農家の怒りを買ったのです。輸入はOKで栽培は禁止というのはおかしいということです。
昆 米国もまともな判断をしたわけですね。米国では産業用ヘンプを栽培するようになって、経済的な効果はどのくらい出ていますか?
コリンズ 栽培面積にしてゼロから昨年は約4000haに、今年は1万ha近い面積に広がっているかもしれません。大事なのは利用が増えていることで、もともとの繊維に加えて、食品やとくに健康食品、カンナビノイド製品として市場が大きくなっています。
昆 そこにビジネスのチャンスがあるということですね。
コリンズ 昔は全国に麻があって、誰もが衣食住に使っていました。薬草として麻の実を食べたり、葉っぱを乾燥してお茶にしたり、生の葉を食べたり、夏に麻の服を切れば臭いを吸収してくれました。また、薬ではありませんが、カンナビノイドを摂取することでその効果を得ていました。ところが麻がなくなった。言いすぎかもしれませんが、現代の病気は、ガンも含めて“麻不足病”ではないかと思うんです。
昆 それはおもしろい発想ですね。
コリンズ 人の身体はエンド・カンナビノイドを30種類ぐらい作っていますから、人によって足りないものも違います。ですが、麻には100種類のカンナビノイドが含まれているので、麻を植物として、あるいは食べ物として食べることで場合によっては病気を治すことができます。
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