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特集

産業用ヘンプの世界の最新動向



●収穫
麻の収穫物は、長さ60cmにカットした茎、食品グレードの種子、薬用成分CBDを多く含むトップの葉の3つに分類される。
繊維採取の場合は、収穫期になると、茎葉は多少黄色に変色し下葉が落下する。早すぎると繊維が細く美しく色沢も良好だが、強さが不十分で収量が少ない。遅すぎると収量は増加するが、繊維が粗剛となり色沢も悪く品質が低下する。そのため、適期での収穫が望ましい。
欧米では、小麦やトウモロコシ、ジャガイモ、ビートなどの畑作物の輪作体系のなかで栽培され、収穫には大型の汎用コンバインを用いる。既存の汎用コンバインで収穫する場合の難点は、茎と種子をそれぞれ収穫するために刈り取り作業が2回必要なことと、作物の高さが2.5mを超えると茎をカットできず、茎と葉を分離できないことである。
前述の麻収穫専用のダブルカットコンバインはこれらの課題を解決した画期的な収穫機で、とくに雌雄同株の品種の収穫には最適である。ジョンディア製の汎用コンバインのなかでも最も大きいW660をベースに、幅4.5mのトップヘッダーと幅4.55mのアンダーヘッダーの上下2つの刈り取り機構を装備している。麻の上部になる種子と葉はトップヘッダーで刈り取った後、内部で分離され、コンバイン内のそれぞれのタンクへ運ばれる。トップヘッダーは麻の高さに合わせて最高4.5mまで上げることができる。次に、麻の茎は、アンダーヘッダーで下から刈り取り、内部で60cmにカットされた後、トラクター後部の排出口から畑へ戻される。
作業効率は1時間で2.0~2.5haを刈り取る。日夜24時間体制で自動操舵を利用した収穫作業が可能で、1台当たりの年間稼働面積は約600haが見込まれている。ちなみに、機体価格は、トップとアンダーのヘッダー等の付属品を含み、35万ユーロ(約4375万円)という。

●レッティング
麻を畑から持ちだす前に、靭皮部(繊維)と木質部(コア)を分離しやすくするために、「レッティング」と呼ばれる処理をする。西ヨーロッパでは、主に3週間ぐらい畑に放置する雨露法がとられているが、フランスでは、雨露法による茎の腐敗を最小限にするために7日間だけに留める方法で行なわれることもある。
レッティング工程後は、畑から一次加工工場まで運搬しやすいようにベーラーで圧縮梱包する。ドイツの事例では、幅1.2m、高さ0.8m、長さ2.3~2.5mのブロック状にする場合、1個当たりの重量は平均230kg(含水率9%)で、1ha当たり約35個のブロックができるという。

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