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江刺の稲

地域農業改革をお手伝いさせてください

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第257回 2017年10月02日

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9月14日、茨城県境町の(株)塚原牧場の圃場で農水省関東農政局主催による「子実トウモロコシの生産拡大に向けた現地研修会」が開催された。
2013年以来、本誌が主催する形で行なってきた子実トウモロコシに関する実演検討会が農水省の主催で実施されるようになったことを喜びたい。さらに、農水省では平成30年度の概算要求において「国産飼料増産対策のうち国産濃厚飼料生産利用」として以下の内容を盛り込むことを明らかにしている。その中身は、(1)低コスト栽培技術等の普及推進(補助率:定額)→全国シンポジウムの開催、生産コスト分析・優良事例の収集・情報提供、(2)生産・利用体制構築(補助率:定額、1/2以内)→(1)重点地区の育成:先進地調査、専門家による技術指導、実需者(畜産農家)とのマッチング等、(2)重点地区における技術実践:乾燥・保管にかかる施設整備等の整備費支援、専用収穫機械導入費支援等である。
国産濃厚飼料の増産をテーマとした農水省の新規予算要求はそれ自体は歓迎すべきことであるが、本誌が語ってきたのは単なる濃厚飼料の増産だけではない。我々の呼びかけでは、常に「水田イノベーション」という言葉を添えていた。水田農業への畑作技術体系導入という水稲生産の技術革新と、それによる低コストでの水田経営規模拡大の実現。そのうえで子実トウモロコシ生産を提案してきた。これからまた進む農地供給に応えながら規模拡大による水田経営リスクを軽減する術として有効であることを訴えてきたのである。

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