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【江刺の稲】
地域農業改革をお手伝いさせてください
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第257回 2017年10月02日
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2013年以来、本誌が主催する形で行なってきた子実トウモロコシに関する実演検討会が農水省の主催で実施されるようになったことを喜びたい。さらに、農水省では平成30年度の概算要求において「国産飼料増産対策のうち国産濃厚飼料生産利用」として以下の内容を盛り込むことを明らかにしている。その中身は、(1)低コスト栽培技術等の普及推進(補助率:定額)→全国シンポジウムの開催、生産コスト分析・優良事例の収集・情報提供、(2)生産・利用体制構築(補助率:定額、1/2以内)→(1)重点地区の育成:先進地調査、専門家による技術指導、実需者(畜産農家)とのマッチング等、(2)重点地区における技術実践:乾燥・保管にかかる施設整備等の整備費支援、専用収穫機械導入費支援等である。
国産濃厚飼料の増産をテーマとした農水省の新規予算要求はそれ自体は歓迎すべきことであるが、本誌が語ってきたのは単なる濃厚飼料の増産だけではない。我々の呼びかけでは、常に「水田イノベーション」という言葉を添えていた。水田農業への畑作技術体系導入という水稲生産の技術革新と、それによる低コストでの水田経営規模拡大の実現。そのうえで子実トウモロコシ生産を提案してきた。これからまた進む農地供給に応えながら規模拡大による水田経営リスクを軽減する術として有効であることを訴えてきたのである。
国産濃厚飼料の増産をテーマとした農水省の新規予算要求はそれ自体は歓迎すべきことであるが、本誌が語ってきたのは単なる濃厚飼料の増産だけではない。我々の呼びかけでは、常に「水田イノベーション」という言葉を添えていた。水田農業への畑作技術体系導入という水稲生産の技術革新と、それによる低コストでの水田経営規模拡大の実現。そのうえで子実トウモロコシ生産を提案してきた。これからまた進む農地供給に応えながら規模拡大による水田経営リスクを軽減する術として有効であることを訴えてきたのである。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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