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農業は先進国型産業になった!

農家に自立の機会を与える農産物直売所 みずほの村市場(茨城県つくば市)



なぜ、「みずほ」は“高級直売所”になったのか。長谷川社長の経営理念と、独特の運営ルールの成果だと思われる。
「農業で食べられる直売所を目指す」「農業で食っていけないのは、農業者が価格決定権を持っていないからだ」「再生産可能価格が必要」、これが長谷川氏の口癖である。農業者が経営者として“自立”するのが長谷川氏の夢なのであろう。そのために、直売所という舞台を提供する。
農業で食べていくには、「再生産可能価格」は必須条件だ。それを実現するために、「直売所」という舞台を用意した。直売の場合、農業者が流通経費を所得化できることに加え(農家出荷価格は自ずと高くなる)、自分で価格を付けるわけだから、他者よりいい品質を供給し価格を高めに設定する自己主張ができるので、再生産価格を実現しやすい。
「みずほ」蕎麦屋のソバは全量、ソメノグリーンファーム(経営規模115haの大規模経営、坂東市内野山)が供給しているが、価格は1俵45kgで2万円である。市場の一般品の価格の2倍だ。長谷川社長によると、「この2万円という価格は再生産価格として染野氏が決めたものであり、10年前から同じだ。だから、染野氏はきちっとしたソバを作り、品質に責任を持っている」
「直売所」という形態は、「みずほ」のオープン(90年)の前、80年代以降、朝市など端緒的な形態で全国的に広がりを見せていた。そして、生産者が自ら価格を決定していた(それが直売所の仕組みだ)。生産者が価格決定権を持つというのは長谷川氏の発明ではない。また、それ自体は大した意味はない。多くの直売所が、生産者が価格を決定しているのに、農家の自立に役立っていないことがそれを証明している。「直売」プラスαの要素が必要だ。
長谷川社長の経営理念の実現を担保したのは、「みずほ」の運営ルールだ(98年設定)。
第1は、「安売り競争」の禁止だ。そのルールとは、「すでに別の農業者が販売している品目に新規に加わる場合、既存の農業者より安い値段で売ってはならない」というものだ。後発の農家が売り上げを伸ばすには、先発農家より品質が良くなければならない。
「みずほ」にあるのは、“品質競争”である。それが高級直売所になった一つの要因であろう。ちなみに、「みずほ」は競争を促進するため、1品目2~3人以上の生産者に棚を作る方針がある。実際、現在、トマトは6人が棚を持っている。
第2は、違約金制度だ。「最低販売額」(360万円)に達しない場合、不足分の18%が違約金として徴収される(この18%は販売手数料に匹敵)。

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