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特集

持続可能な農業・農村へ


薪の例のほか、新たに移住してくる人がいれば、住人集会を開いて紹介したり、高齢者がいれば、雪かきがいらない無落雪の屋根を提案したりと、暮らしへのサポートに余念がない。
「今後は、高齢になってからの人生設計や、家での看取りや葬儀を提案することも考えています。また、そこで育った子供たちが町外で活躍して、またこのふるさとに戻ってきたいと思ったときのサポートをしたいと思っています」

【職業も年齢層も多様 生産活動ができる住宅地】

移住者たちは、それぞれ多様な職に就いている。歯科技工士や雑貨屋、弁護士、画家、医師、環境教育者、町議会議員などである。ブドウのツルを使ったカゴをつくり、ネット販売している人もいる。職はさまざまだが、自然が好きで主体性を持っているという共通点がある。家庭菜園や動物の飼育など、生産活動に携わる人が多いのも特徴だ。老後を田舎で過ごしたいという人たちもいるが、最近では、これから子育てをしようという30代も多い。
「ここは単純な住宅地ではなく、なんらかの生産活動ができる場です。そういう暮らし方を通じて、豊かさとか、居心地の良さとかを感じてもらいたいと思います。このようなスタイルの住宅地は、他であまり聞いたことがありません」
金沢地区は、建築の研究者にも注目されている。辻野氏の今後の夢は、金沢地区をモデルとした田園住宅を、当別町内に増やしていくことである。将来的には、農的暮らしができる田園住宅の町として、当別町全体をブランド化させることを目指している。

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