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シリーズ水田農業イノベーション

子実トウモロコシの生産拡大に向けた現地研修会in茨城県境町

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第22回 2017年11月02日

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9月14日に茨城県境町の(株)塚原牧場の圃場を中心に農水省関東農政局主催による「子実トウモロコシの生産拡大に向けた現地研修会」が開催された。今年で塚原牧場の子実トウモロコシ生産は3年目である。初年度は収穫目前に関東・東北豪雨の被害を受けた。需要者(養豚家)でありながら飼料生産に積極的に関わる姿勢を応援するとともに、クボタ・ヤンマー両社の協力を得て収穫実演イベントを我々が企画していたが、残念ながら開催を中止せざるを得なかった。あれから2年、塚原牧場の塚原昇氏が子実トウモロコシの生産を続けてきた結果としてこの日を迎えられたと思う。
まず、2013年以来、農業技術通信社が主催する形で行なってきた子実トウモロコシに関する実演検討会が、今回、農水省の主催で行なわれるようになったことを喜びたい。これまでの我々の取り組みが、農業政策として採り入れられたからである。本誌では単なる濃厚飼料の増産という視点だけではなく、常に「水田農業イノベーション」という言葉とともに子実トウモロコシ生産の意義を語ってきた。今回のイベント開催の背景にあるのはあくまで「国産濃厚飼料の増産」というテーマだが、それでも大きな一歩前進である。

2台のコンバインで
子実トウモロコシを収穫

では、当日の様子を報告する。主催者によれば、近隣県の畜産・耕種農家をはじめ、北海道から九州・鹿児島県まで行政・研究機関や機械・種苗関係機関から多数が参加し、その数は約220名に上った。
圏央道の高架にほど近い55aの圃場には、クボタアグリサービス(株)とヤンマーアグリジャパン(株)の2台のコンバインが待機して、参加者を待ち受けた。今年の夏は長雨・日照不足の影響を受け、トウモロコシの草丈は2m程度にとどまったが、実入りは良いという。収穫前日の子実の水分は20%程度まで乾燥し、収穫には最適な条件が整っていた。塚原氏は近隣の酪農家の協力を得て、播種作業と除草剤散布作業を行なっている。収穫した子実トウモロコシは乾燥機で水分を13%程度にまで下げて保管する予定だそうだ。
汎用コンバインに装着された専用アタッチメントが子実トウモロコシを刈り倒し、機内で脱穀された子実トウモロコシはグレンタンクに蓄えられ、残りの茎葉は粉砕されて後方から排出される。ヤンマーは今年、「汎用コンバイン用とうもろこし収穫キット」を発売した。この日はAG1140R型の汎用コンバインに2.1m幅のデバイダーキットを装着して、収穫作業を行なった。一方のクボタはWRH1000Cをベースに開発中のヘッダーを取り付けた機体での実演となった。コンバインが停まると、参加者らはそれぞれのコンバインに歩み寄り、脱穀された子実トウモロコシの選別具合についても確認していた。

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