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実践講座:したたかな農業を目指す会計学 続・入るを計り出を制す!

農業経営の継承・相続の考え方


わかりやすくいうと、会社は株という資産で構成されているので、相続の対象は株である。地位でも会社の名前でも、農地でも、農法でもない。株は会社の利益の状況で、資産価値が変わる。つまり、財務内容が良く、利益がストックされていれば、貨幣価値として高く評価される。しかし、相続する際に換金できるわけではない。経営状況が良ければそのほかにも個人資産もあるだろうから、相続対策が必要である。
参考までに相続対策のポイントを3つ挙げておきたい。一つ目は相続する人が現金をきちんと用意しておくことに尽きる。昨今は経営が大きくなっているから、相続税を納める準備として勉強しておくべきである。二つ目は、会社の評価を下げることである。赤字経営であれば、価値がないと評価されるので、意図的に相続するものがない状態にしておくことを指す。とはいっても、この策は小手先の策であり、経営の継続を考える農業経営者が選ぶべきではないと私は考えている。ただ役員の退職慰労金を損金算入で行なう場合など、有効な手段になることもある。三つ目は、少しずつ次の経営者(後継者)に資産を計画的に譲渡しておくことである。相続税については日頃から節税を念頭において税理士さんと相談しておきたい。
株式だけは、相続人がそれぞれを気遣い、経営を継承する意義を理解してもらうだけで済まされない。帳簿と会社関係の書類によく目を通し、
経営者の責任として、税理士を片腕としながら勉強を重ねておこう。

不測の事態に備えて
資金準備を怠ってはいけない

戦中戦後は台所が火の車どころか、十分に食べることさえままならなかった先輩経営者がいらしたことは想像に難くない。戦後を大転換期として、農業経営の起点とすると、私たちの世代はちょうど三代目に当たる。豊かな時代に生まれ育ったがために先人たちの苦労を顧みず、諺どおりの三代目にならないように、経営者としてしっかりと経営管理に努めなければと気を引き締めたいところである。経営管理を怠慢にすると、大切な自己資金が浪費される。当然ながら個人としても浪費癖を生むことになる。こうなると不測の事態に備えて資金を準備できない。不測の事態が起こらないに越したことはないが、いざというときに足下をすくわれる危険があるのだから。
「持株の 買い手を探す 三代目」
大きな資産があれば相続税も贈与税も大きいから、渡す者も継承してからのことを想定して残さないと駄目だし、継承する者も沢山を当てにしてはいけない。ほどほどだが、経営の怠慢をしない。互いに、これを心得としたいものである。

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