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【今年の市場相場を読む】
子どもの好きな野菜、嫌いな野菜 トマト/バレイショ/ゴーヤー/ピーマン
- 第254回 2017年11月02日
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トマト
今年は減るか。好きになったのはミニトマトの貢献
【概況】
東京市場のトマトの入荷動向は、11年と15年の5年間を対比すると、数量は2%増え単価は8%上がった。平成に入り年間10万tを超えた年もあったが、過去十数年は漸減傾向で11年には8万2000tと底を打った。5年後の15年には8万4000tまで回復したが、翌16年は台風、豪雨被害があっても入荷傾向は変わらなかった。今年17年前半は前年同月を上回ったが、後半の夏秋には前年比を割ってきた。
【背景】
東京市場でトマト入荷の底を打った11年は、東日本大震災の年だ。夏秋期の東北産が影響を受け、福島産を中心に放射能汚染で出荷できなかったり、消費者の敬遠気運が高まった。その後の回復は数字を見る限り余り思わしくないのだが、この時期に子どもの「トマト好き」が増えてきている。その秘密は簡単である。ミニトマトの入荷統計をみると、この時期、数量で34%増え、単価も15%高い。果物のような高糖度トマトが子どもを魅了した。
【今後の対応】
野菜の中で、生でそのまま食べても美味しいのはトマトくらいなもの。たいていの子どもは野菜が苦手だ。トマトがトップなのはミニトマトの存在が大きいが、調理されていてもやはりトマトが好き、あるいは調理によっては〇〇が好き、という調査も是非必要である。野菜は煮炊きして美味くなる。野菜の「甘酸辛苦渋」の味覚5大要素(最近では“旨味”も加えるらしい)の感応力は、年を重ねるほど成熟するから、大人になると野菜が好きになる。
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