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今年の市場相場を読む

子どもの好きな野菜、嫌いな野菜 トマト/バレイショ/ゴーヤー/ピーマン

野菜の消費に関する数字が向上している。野菜の消費者調査を続けているタキイ種苗が、「野菜の日」の調査で、親の7割が「子どもが野菜好き」と答えたという。「十分に食べさせている」と「ある程度は食べさせている」が68%で、前年よりも上がった。子どもが好きな野菜はトマトで6年連続トップ。2位にはバレイショが入った。一方、嫌いな野菜は引き続きニガウリが1位、昨年は2位だったピーマンは5位に。ピーマン嫌いが減っているのは、調理の工夫や食べやすいレシピ提案、野菜の機能性に関する認知度も近年徐々に上がっていることも関係ありそう。野菜の好き嫌いの推移を見てみよう。

トマト
今年は減るか。好きになったのはミニトマトの貢献

【概況】
東京市場のトマトの入荷動向は、11年と15年の5年間を対比すると、数量は2%増え単価は8%上がった。平成に入り年間10万tを超えた年もあったが、過去十数年は漸減傾向で11年には8万2000tと底を打った。5年後の15年には8万4000tまで回復したが、翌16年は台風、豪雨被害があっても入荷傾向は変わらなかった。今年17年前半は前年同月を上回ったが、後半の夏秋には前年比を割ってきた。
【背景】
東京市場でトマト入荷の底を打った11年は、東日本大震災の年だ。夏秋期の東北産が影響を受け、福島産を中心に放射能汚染で出荷できなかったり、消費者の敬遠気運が高まった。その後の回復は数字を見る限り余り思わしくないのだが、この時期に子どもの「トマト好き」が増えてきている。その秘密は簡単である。ミニトマトの入荷統計をみると、この時期、数量で34%増え、単価も15%高い。果物のような高糖度トマトが子どもを魅了した。
【今後の対応】
野菜の中で、生でそのまま食べても美味しいのはトマトくらいなもの。たいていの子どもは野菜が苦手だ。トマトがトップなのはミニトマトの存在が大きいが、調理されていてもやはりトマトが好き、あるいは調理によっては〇〇が好き、という調査も是非必要である。野菜は煮炊きして美味くなる。野菜の「甘酸辛苦渋」の味覚5大要素(最近では“旨味”も加えるらしい)の感応力は、年を重ねるほど成熟するから、大人になると野菜が好きになる。

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