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特集

コメを神棚から降ろせ


昆 ただし、コメの直接支払交付金7500円/10aはなくなる。
針原 それでも、10俵/10aの場合、1俵当たり750円のマイナスですが、米価が1200円プラスですから、トータルではプラスになります。
昆 つまり飼料用米でチャラにされているということですね。飼料用米がいかに馬鹿げているか理解していない人がほとんどです。テレビCMでも、飼料用米でつくった豚肉を宣伝しています。農業を守りたいと言いながら、逆のことをやっていることをわかっていません。
針原 飼料用米は、畜産からの要請ではなく、米価の要請なのがまずいんです。畜産業が、米豚をつくろう、米豚の物語をつくろうというのなら良いのですが。そうだとしても、いまの50万tの水準ではないわけです。
熊野 私はずっと卸や実需者の現場を取材していますが、何をやりたいのかわからない政策に付き合っていると、彼らがつぶれてしまいます。価格が上がれば売れなくなって、コメの市場をなくしてしまいます。ずっとその繰り返しです。何をやりたいのか見えないのですが。

【安いコメがなくなるとコメ産業の衰退を招く】

昆 米価が上がることは生産者にとってはありがたく見えますが、日本は国産志向が強いのに、その市場を自らつぶしてしまいます。非常に危機的な状況ではないでしょうか。
熊野 コメを産業化しようとするなら、米価を上げるというのは真逆のことです。このままでは大変なことになりますよ。
昆 事実、ついにコメが麦に抜かれましたね。
針原 大綱を打ち出した当時は、まさか15年後にコメが麦に抜かれるとは私自身想像もしていませんでした。
熊野 某所が出している食品の将来予測を見たら衝撃を受けますよ。コメとパンの差はもっと大きく広がります。
昆 高値を受けて、加工業者の状況はどうですか。
熊野 わかりやすい例はパックのご飯です。パックご飯に参入した企業のなかには発売当初、パックのご飯が100円を切ったらご飯革命が起きると言っていましたが、実際、需要が急激に増えました。ところが今年、サトウ食品もテーブルマークも全部値上げしました。
昆 卸の状況はどうですか。
熊野 推計ですが、店頭に置く精米も足りなくなっています。新潟コシヒカリ、あきたこまち、宮城ひとめぼれという3銘柄は、店頭に並べなければいけない必要数量があります。たとえば新潟コシヒカリなら39万tとか。それが足りないので、相当問題になると思います。

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