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【新・農業経営者ルポ】
買うならコンバインより製粉機
- 代表 農業法人(有)豆道楽 渡邊邦廣
- 第163回 2018年01月31日
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西予市宇和町にある豆道楽の加工場兼販売所を訪ねたのは2017年12月下旬のこと。扉を入ったところのすぐに陳列棚があり、従業員が奥でパック詰めした商品をちょうど並べるところだった。豆腐、がんも、豆乳……。大豆を原料にした商品が一通りそろっている。目の前の壁にはポスターが貼ってあり、すべて宇和町は新城産だと記してある。
「原料の大豆はすべてうちで生産したもの」
しばらくして帰ってきた渡邊が教えてくれた。上背は180cmはあろうかというほどで、聞けばかつてバレーボールの選手だったという。
話し始めて間もなく自社の豆腐を出してくれた。食べてみると、これがお世辞抜きにうまい。スーパーで販売している豆腐よりも大豆のうまさが伝わってくる。口当たりもいい。
渡邊が続いて取り出してきたのは袋入りのきな粉。「においをかいでみて」と言うので、手に取ると、鼻に近づける前にすぐさま香ってきた。「ところで、何か気がつかなかった」と言うので、考えあぐねていると、「袋が開いていないのに、におうのが不思議でしょ」。ああそうか、密閉されているのに、なぜきな粉の香りがするのか。どうやら特注の袋でもなんでもなく、一般に売られているそうだ。きな粉は香りが大事。だが、店頭ではそれを伝えられない。そんなもどかしさをどうにかしたいと探したところ、この袋を見つけたそうだ。
一連の大豆商品の6割は、渡邊が7年にわたって社長を務めた道の駅「どんぶり館」に出荷する。残りは県内のスーパーの系列店8店舗に卸したり、自社の販売所で扱っている。
作っている大豆の品種は加工に適した「フクユタカ」「はつさやか」。ついでほかの品目にも触れると、主食用米なら「コシヒカリ」と「あきたこまち」、酒造好適米なら「しずく媛」。小麦は「チクゴイズミ」「せときらら」「もち麦」、ブドウは「ピオーネ」「ふじみのり」「瀬戸ジャイアンツ」。
「原料の大豆はすべてうちで生産したもの」
しばらくして帰ってきた渡邊が教えてくれた。上背は180cmはあろうかというほどで、聞けばかつてバレーボールの選手だったという。
話し始めて間もなく自社の豆腐を出してくれた。食べてみると、これがお世辞抜きにうまい。スーパーで販売している豆腐よりも大豆のうまさが伝わってくる。口当たりもいい。
渡邊が続いて取り出してきたのは袋入りのきな粉。「においをかいでみて」と言うので、手に取ると、鼻に近づける前にすぐさま香ってきた。「ところで、何か気がつかなかった」と言うので、考えあぐねていると、「袋が開いていないのに、におうのが不思議でしょ」。ああそうか、密閉されているのに、なぜきな粉の香りがするのか。どうやら特注の袋でもなんでもなく、一般に売られているそうだ。きな粉は香りが大事。だが、店頭ではそれを伝えられない。そんなもどかしさをどうにかしたいと探したところ、この袋を見つけたそうだ。
一連の大豆商品の6割は、渡邊が7年にわたって社長を務めた道の駅「どんぶり館」に出荷する。残りは県内のスーパーの系列店8店舗に卸したり、自社の販売所で扱っている。
作っている大豆の品種は加工に適した「フクユタカ」「はつさやか」。ついでほかの品目にも触れると、主食用米なら「コシヒカリ」と「あきたこまち」、酒造好適米なら「しずく媛」。小麦は「チクゴイズミ」「せときらら」「もち麦」、ブドウは「ピオーネ」「ふじみのり」「瀬戸ジャイアンツ」。
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渡邊邦廣 ワタナベクニヒロ
代表
農業法人(有)豆道楽
1952年、愛媛県宇和町(現・西予市)生まれ。県立宇和高校普通科を卒業後、自動車のタイヤ販売会社を経て、熊本県八代市でイチゴの施設園芸を展開する池松彦次郎(緑白綬有功章受賞者)に師事し、農業を始めることを決意。現在、耕地面積は田が21.5ha、畑が6ha。コメと大豆、麦、ブドウを作るほか、豆腐とその他関連商品の加工も手がける。
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