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【江刺の稲】
大麻取締法のあり方にこそ問題あり
- 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
- 第260回 2018年01月31日
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その後、世界各国では大麻草生産の拡大とその産業的発展が急激に進んでおり、日本は大きく立ち遅れている。そうした状況を考えて赤星氏に再度、世界の産業用大麻生産の状況を報告していただくと
ともに、世界各国がそれぞれの国にもある大麻生産に対する法的規制をどう克服し、需要開拓にどのように取り組んできたかを紹介していく。
我が国でも2012年に元北海道立北見農業試験場場長の菊地治己氏の呼びかけにより北海道産業用大麻(ヘンプ)普及推進ネットワーク(北海道ヘンプネット)が設立され、さらに14年8月に法人化して一般社団法人北海道産業用大麻協会(菊地治己代表理事)が発足している。それから道議会や道庁の支援も受け、道庁内に北海道産業用大麻可能性検討会が組織されるまでになった。また、活動の一環として研究者免許を菊地氏とともに取得した東川町の(有)松家農園の松家源一氏が自身の農場内に平成27年より22 aの栽培圃場で大麻草生産を開始した。遠軽町で栽培が認められて以来9年ぶりのことであった。その後も、菊地氏らは大麻生産先進地であるフランス、EU諸国への視察や国際会議出席を経て、昨年にはフランスより関係者を招いて東京と札幌市で日仏ヘンプ国際交流シンポジウムを開催するなど我が国での本格的な産業用大麻生産に向けた活動を続けてきた。
ともに、世界各国がそれぞれの国にもある大麻生産に対する法的規制をどう克服し、需要開拓にどのように取り組んできたかを紹介していく。
我が国でも2012年に元北海道立北見農業試験場場長の菊地治己氏の呼びかけにより北海道産業用大麻(ヘンプ)普及推進ネットワーク(北海道ヘンプネット)が設立され、さらに14年8月に法人化して一般社団法人北海道産業用大麻協会(菊地治己代表理事)が発足している。それから道議会や道庁の支援も受け、道庁内に北海道産業用大麻可能性検討会が組織されるまでになった。また、活動の一環として研究者免許を菊地氏とともに取得した東川町の(有)松家農園の松家源一氏が自身の農場内に平成27年より22 aの栽培圃場で大麻草生産を開始した。遠軽町で栽培が認められて以来9年ぶりのことであった。その後も、菊地氏らは大麻生産先進地であるフランス、EU諸国への視察や国際会議出席を経て、昨年にはフランスより関係者を招いて東京と札幌市で日仏ヘンプ国際交流シンポジウムを開催するなど我が国での本格的な産業用大麻生産に向けた活動を続けてきた。
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昆吉則 コンキチノリ
『農業経営者』編集長
農業技術通信社 代表取締役社長
1949年神奈川県生まれ。1984年農業全般をテーマとする編集プロダクション「農業技術通信社」を創業。1993年『農業経営者』創刊。「農業は食べる人のためにある」という理念のもと、農産物のエンドユーザー=消費者のためになる農業技術・商品・経営の情報を発信している。2006年より内閣府規制改革会議農業専門委員。
江刺の稲
「江刺の稲」とは、用排水路に手刺しされ、そのまま育った稲。全く管理されていないこの稲が、手をかけて育てた畦の内側の稲より立派な成長を見せている。「江刺の稲」の存在は、我々に何を教えるのか。土と自然の不思議から農業と経営の可能性を考えたい。
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