ナビゲーションを飛ばす



記事閲覧

  • このエントリーをはてなブックマークに追加はてな
  • mixiチェック

今年の市場相場を読む

いま高騰している野菜類の動向 キャベツ/ハクサイ/ホウレンソウ/レタス


【今後の対応】
冬場の旬のホウレンソウは、群馬、茨城、埼玉、千葉などの関東近郊産地が受け持っている。これだけ産地が広範囲に広がっていれば、どこかが不作でも他産地が補完することができるはずだ。そんな産地地図であるにも関わらず、今年は17年の荒れた年よりさらに少なく高い。大型産地の多い北関東では寒さと雪が重なっての収穫遅れもある。年明けにようやく降雨の日や暖かい日もあって生育回復が期待できるが、一転して大寒波が来る可能性もある。

レタス
産地リレーが不発。供給不安定な冬場にCMは問題に

【概況】
東京市場のレタス類は、17年の夏から10月まで潤沢な入荷で、とくに10月などは前年の33%も増えていた。しかし、11月に入ると25%も入荷減、単価も6割も高い453円、12月はさらに前年比では4割も少なく単価は2.3倍だ。18年に入ってもその傾向は続いている。11月までの主産地・茨城が低温で生育が遅れ、12月には切り替わってくる静岡、香川も遅れていて、産地リレーも不発で端境期による典型的な品薄状態だ。
【背景】
この時期、とくに春レタスの生産・出荷が不安定になりやすいのは、冬に入るタイミングでの生育期の不安定な気象条件と、産地入れ替えの端境期に当たるからだ。また、加工業務用で必需品であるキャベツ、レタスのうち、どこでも生産があり輸入品でも代替できるキャベツと異なり、レタスは特定の産地のシェアが高く、輸入も容易ではない。つぶしの利かない品目なのだ。そのため、いま春レタスの台湾での委託生産が大きく注目されている。
【今後の対応】
なぜか、香川県が「レタスは香川県産を」とテレビCMを打っている。この時期の香川産は、茨城産の後を受けて、マーケット、とくに加工業務用に対して責任を持って供給する義務があるだろう。他県は代替できないのだから。それをテレビで宣伝したら、一般消費者の需要が発生してしまう可能性が高い。供給が不安定な時期に、あえて需要を拡大するようなやり方は問題である。わざと品薄~高騰を期待した仕掛けのように見えてならない。

関連記事

powered by weblio