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土門「辛」聞

疑惑のグローバルGAP 商魂たくましいロビー工作

さらっと取り上げるつもりだったGAP問題。ゆきがかりで6回を数える連載となった。このあたりで打ち止めにしたいと思う。
予告通り、フィナーレはグローバルGAP勢による国内での派手なロビー工作。ターゲットは農林部会長だった小泉進次郎だった。この連中に自由自在に操られた進次郎が、「悪徳商法における広告塔」にさせられてしまった顛末をレポートしながら、GAPの今後を展望してみたい。

グローバルGAPは
「費用対効果ゼロ」

グローバルGAP勢を悪徳商法と呼ぶからには、その根拠を示さないと、この連中からお叱りを受けるかもしれない。根拠なるものは、農水省農業環境対策課が公表する「GAP(農業生産工程管理)をめぐる情勢」(2018年2月)という資料。
取得費用は、個別認証の場合、日本GAP協会(JGAP)系が「10万円程度+旅費」なのに対し、グローバルGAP系は「25~55万円+旅費」という記載がある。ほとんど同じような業務なのに費用が2倍から5倍もかかるのは、よほどの合理的根拠を示さない限り真っ当な商売と呼ばれないので「悪徳」と呼んだのだ。ちなみに、グローバルGAPの本場であるドイツでは、認証費用は7万円+旅費との報告がある。
これで驚いてはいけない。ロビー工作をやっている連中が農家や農協などに吹っかけているコンサルタント料なるものの高さだ。先の資料にも、指導日数5日でグローバルGAP系のコンサルタント会社は、40~55万円との記載がある。JGAP系に比べると、同じ条件で平均1.7倍は高い。この数字は、農水省がグローバルGAP勢に配慮してわざと低めにしたものだ。実際には1農場で100~200万円のコンサル料を取られたという話を耳にする。

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