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江刺の稲

ジャガイモ産業からスマート・テロワールへ

  • 『農業経営者』編集長 農業技術通信社 代表取締役社長 昆吉則
  • 第262回 2018年03月29日

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松尾雅彦氏追悼特集のために本誌に登場した同氏関連の記事を読み返してみた。そこに松尾氏の農業への深い共感と企業経営者ならではの見識と先見性を改めて思った。その中から二本の記事を再掲載した。
1996年8月発行の第18号に掲載されたシリーズ企画「同伴者たち(第9回)」でのインタビュー記事、および2003年6、7月号の二回にわたって掲載された松尾氏と当時のスガノ農機社長だった菅野祥孝氏との対談である。本誌の主張はこのお二人の思想と実践に強く影響を受けてきた。
「産地価格で国際比較するから日本農業の可能性も見えない!」と題したインタビューでは、我が国の農業界を支配している敗北主義を批判している。70年代以降の過剰の社会の中でも農業の特殊性を強弁し、農業界が既得利権にしがみつくことの愚かさを指摘し、その一方で農業が加工業と連携して最終商品で消費者の支持を得ることができれば原料価格の内外価格差で敗北主義に陥る必要などないことを語っている。松尾氏はポテトチップやじゃがりこなどの国産原料によるジャガイモ商品を開発し、そのマーケティングに取り組むだけでなく菓子流通を改革し、さらには育種や機械化あるいは土壌管理を含めたジャガイモの生産技術をリードして国産ジャガイモによるマーケットを作り出した。北海道農業に対してカルビーが果たした役割は今さら言うまでもないことだが、府県のジャガイモ生産に限らず松尾氏の思想は日本農業の未来を示唆しているように思う。

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