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【今年の市場相場を読む】
市場で輸入品の占有率が高い野菜は パプリカ/ニンニク/根ショウガ/カボチャ
- 第259回 2018年03月29日
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パプリカ
輸入品中心で国産化に遅れ。対抗手段はオランダ方式
【概況】
07年、東京市場に入荷したパプリカ4214tのうち、輸入品は69%を占めていた。主産地は4割を握る韓国、2位はニュージーランドで18%、3位に国内産地・高知が入ったが13%、4位がオランダ13%と上位を外国産地が占めた。では10年後の17年はどうなったか。入荷量は7%減り単価も2割安くなった。しかも輸入品の占有率は76%に上がり、トップ産地は韓国産でシェア60%。数量そのものも42%も増えた。
【背景】
外国産地では、2位だったニュージーランドが65%も減り、オランダも28%減って韓国の一人勝ちだ。では、国内産地はどうなったか。07年には、冬春ピーマンの代表的な産地・高知が3位であり、5位は宮崎だった。これが17年には、宮崎はほぼ変わらなかったが、高知は4分の1になっている。これら産地に代わって伸びてきたのが茨城だが、ここにダークホースが登場した。まだ入荷量全体の6%程度だが、国内産地のトップは宮城である。
【今後の対応】
07年当時には影も形もなかったが、震災復興事業の意味もあり、13年には豊田通商が合計6.7haのオランダ方式のパプリカ生産を開始し、年間にわたり安定して生産・出荷している。単価が10年で2割も安くなったのはキロ400円程度の韓国産の割合が増えたから。年間平均ではキロ500円前後で、宮城産は640円だ。国産と安定出荷が評価要因に。ただ韓国内の生産拡大が続いているため輸入も増えるが、大型生産方式導入こそ対抗手段である。
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