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特集

追悼 松尾 雅彦 後編


小川 ヨーロッパにはモデルがあるのですか?
松尾 協同組合という人数も少なくシンプルな組織がありますけど、私の提唱するスマート・テロワールを動かす組織のモデルはありません。欧州は市場経済になる前に、すでに手づくりのハムやソーセージやワインやビールがありました。三圃式農業に小さな商圏の加工が加わっているだけですから、簡単な組織でよかったわけです。ところが、日本では市場経済が発達したなかに非市場経済の自給圏をつくろうという話ですから複雑です。誰かがリスクを負わないと維持できません。
小川 カルビーの場合はカルビーがリスクを負ったわけですよね。スマート・テロワールの場合は誰になりますか?
松尾 選挙に出た人はダメですね。広域連合ですから、そのなかで人柄のいい人が社長になるといいと思います。カルビーでも新しい事業をやるときには基本的にコストは母体で負担しているので、コストゼロなんですね。そういう思いでやれた人が、その地域にいれば、その人を中心に動けるようになるといいですね。採算に合う度量になれば運営会社にすればいいですし。庄内では、庄内スマート・テロワール協会という組織をつくって地域の人たちと話し合っています。それがどう発展していくかはこれからの話です。
--答えを出すのは松尾さんじゃなくて、そこの住民たちであり、経営者たちということですね。
松尾 西田幾多郎の言った真善美は、自然の理に基づく「真」、「善」は人々の善意、非市場経済の互酬のことですね、「美」は美食とか美景です。この三つをやる善意の人が集まって、こういうことを進めれば、農家から高く買ってくれて、消費者に一番安く売る仕組みが市場を支配するはずなんですね。
小川 価値があるものを近いから新鮮なまま安く提供できると。話を聞いているうちに、実現できるように思えてきました。
--お二方とも今日はありがとうございました。


[再録]
お客様とお天道様という二人の神様の間に立って

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