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農業は先進国型産業になった!

外国人実習生の現地ルポ 実態と課題と展望 第1回 3・11の時も中国人実習生は帰国しなかった 東日本営農事業協同組合


農家に対しては、控除額を少なくするよう要請している。現状は家賃が2万円、光熱費が9000円くらいのケースも多いが、末吉氏は家賃を1万円程度に下げ、家賃・光熱費で2万円になるよう農家と交渉している。また、住居が劣悪なケースが多く、その改善も指導している。

【ブルー・オーシャン市場】

東日本組合の実習生は、現状60人であるが、末吉氏の当面の目標は150人である(2~3年後)。競争力があるので、150人目標の達成はそう難しくないとみられる。実現すれば、東日本組合の売上高は7000万円になろう。筆者の試算であるが、監理団体費が一人月約3万円で年商5400万円、食材サービス年間1500万円(200人分)になる。スピンアウト、新規参入2~3年で売上高7000万円のビジネスになる。実習生に親身になって接してきたご褒美であろう。
農業実習生受け入れ業界は、現状、実習生約3万人(在留者総数)、監理団体約2000社と無数にあり、あまり競争がない。ちょっと気の利いたサービスを供給すれば、成長企業になれるということであろう。
ここも「ブルー・オーシャン市場」だ。市場の成長性は高く、参入障壁も低い。
なお、外国人労働者受入れビジネスでは、「キックバック」という悪し
き慣習が残っているようだ。現地の送り出し機関は実習生からカネを徴収し、その中から日本の受入れ機関にキックバックしている。例えば、ベトナムの場合、実習生本人から120万円取り、キックバックは15万円が相場という見方がある。キックバックは日本では禁止されている。末吉氏はキックバックを受け取っていない。キックバックに依存した経営にならないようにしているようだ。

4 実習生に教えられ成長

監理団体として、末吉氏は農家(実習実施機関)を巡回する。実習生とコミュニケーションを図るだけではなく、経営者とのコミュニケーションも大切だ。
家族経営農家はこれまで人を雇うことがなかったので、「労務」関係、例えば給与支払いなどの知識がない。今日は雨だから「休み」、晴れたから「10時間」働くなども労務上はダメ。梅雨時で働く日数が少なくても、基本給は払わなくてはならない。日当ではダメ。これまでの慣行的な考えでは、雇用契約を結ぶ実習生は使えない。
逆に言うと、実習生の導入は農家の社長自身の“成長”のためにいいチャンスといえる。「経営」を覚えるいいチャンスになっている。「生徒に教えられる」というが、「実習生に教えられ農業経営者が成長している」のである。格言通りだ。実習生受入れは“教育効果”があるようだ。

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