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今年の市場相場を読む

春から本格化するマメ科野菜 サヤエンドウ/インゲン/ソラマメ/エダマメ


【今後の対応】
ソラマメを年間商材、食材にするには、生鮮の生産~出荷期の拡大にプラス、冷凍品の開発が不可欠だろう。ソラマメの大きな欠点は、皮の部分が大きすぎ、可食部分が全体の2割程度しかないということ。最近の鮮度保持技術の高度化や輸送コスト事情などを考え合わせると、むきソラマメといった商品化も求められるだろう。ソラマメはサヤが天然の保鮮材・緩衝材の役割を担っていたので、関連の技術革新が遅れていたことは事実かもしれない。


エダマメ

数少ない現状維持的野菜。食味本位で長期商材

【概況】
東京市場のエダマメの入荷動向を10年で対比すると、数量では10%減、単価は7%高くなった。他の野菜類の推移が大体において漸減状態であることを考えると、エダマメは現状維持といってもいい。エダマメのシーズンは、関東産が南部では5月ごろから始まって北上し、次いで新潟、山形、そして秋田というリレー、役割分担となっている。近年、とりわけこの10年は、大きな特徴としては出荷時期が後半に延びたことだ。
【背景】
かつては、エダマメはソラマメの後に主役になっていくという出荷パターンだったが、これはビールのつまみとしての役割を意識したもの。だから、春後半の季節の先取り、早出し物も珍重された。しかし、過去十数年で大きく変化したのは、エダマメは食味をアピールできる野菜として、甘さ訴求のトマトと並んで注目食品となってきたことだ。そのきっかけは、夏場からの産地・山形産だだちゃ豆が、これこそエダマメ!と評価されたこと。
【今後の対応】
そのため、4月ごろから出始める南関東の早出し物は人気が低落。その後に続く北関東の群馬から新潟にかけての茶豆に人気が移り、そして8月には大御所の山形・だだちゃ豆が登場というパターンが生まれた。その茶豆ブームが、すなわち食味追求の流れで生まれてきたことで、秋田や青森の晩生の味の濃い在来種のエダマメまで注目されるようになり、エダマメシーズンは味ののった5月後半から9月、10月までの商材になったのである。

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