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イベントレポート

連続シンポ 北海道酪農の歩みと将来展望


現在では、町村農場の事業に直接かかわらない部分でも活動の幅を広げており、市内近隣の畑作農家や、市内の食にかかわる企業などと協力している。今後も江別の食をPRする活動をやっていきたい。
町村農場の経営スタイルは、酪農専業から多角化経営へと、それに合わせて牛舎の様子も変化させ、時代時代に合わせた経営をしてきた。そんななかでも、変わらないものをいかに残していくのか、未来につなげていくのかが重要なポイントであると考える。

講演3「牛や自然と人間が共生できる酪農を目指して」

由仁黒沢牧場 代表取締役 黒澤耕一氏

(この講演は、主催者で酪農学園大学前学長の干場信司氏より黒沢耕一氏のインタビュー内容を報告する形で行なわれた。)
黒澤耕一氏は、酪農学園大学や北海道製酪販売組合連合会(現在の雪印メグミルク)の設立者で、北海道酪農の父と呼ばれる黒沢酉蔵氏の孫に当たり、1948年に札幌市月寒に生まれる。3歳で千葉市へ引越し、高校まで当地で過ごし、酪農学園大学へ進んだ。父の信次郎氏が千葉に建設した牧場を手伝うために大学を中退する。その後、1985年に北海道由仁町へ移転した。
現在は、100haの土地で放牧を主体に牛を170頭、うちブラウンスイスを50頭飼養し、フリーストール方式を採用する。酪農経営に関する考え方として、人間がなんでもコントロールするというのではなく、野生的で粗放的な畜産や、人間が利用できないものを利用し、生産してくれる牛を、牛しか飼えないところで、牛に食べさせてもらう自然農法が本来の姿。それぞれの土地に合った生き方があってよいのではという酪農哲学を持つ。まとめると、「牛や自然と人間が共生できる酪農」となる。この哲学の背景として、いまの酪農や農業が抱える問題点を強く感じている。それは、利益追求、行き過ぎた経済優先のなかで消費者も生産者も人間の生きる価値を見失っていることである。一部の人の利益のための生産になっていないだろうか。世界には食べることができない人々がたくさんいるなかで、人間が食べられる穀物を飼料にして営む酪農は長続きするのだろうか。
耕一氏は、酉蔵氏の書物を読んだことがない。高校生のとき、酪農経営を志そうと決めていたため、酉蔵氏に北海道の牧場へ見学に連れていってもらった。その際、数多くの一流酪農家も見せてもらったが、どうも納得できなかった。そこで、こんな問いを酉蔵氏に発した。

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