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農業は先進国型産業になった!

外国人実習生の現地ルポ 実態と課題と展望 第2回 70歳、実習生入れて規模維持、実習生なしは後継者なし JA多古町 大和芋部会(千葉県)


最近、若い人が実習生を使い始めているようだ。規模拡大目的である。2haの農家が3~4ha、あるいは4~5haに規模拡大した。土地は探す気があれば、すぐ出てくる。10a当たり地代は高くて2万円、1万円もあれば、タダの場合もある。先述のように、10a当たり粗収入は60万~80万円であり、地代コストは極めて小さい。

【農本主義が離農を導いた】

5ha規模になると、粗収入3000万~4000万円の高収入になるので、後継者が出る。70歳になり、実習生がいれば農業継続できるが、実習生がいなければ後継者も出ない。実習生の有無が農業継続の分岐点になっている。
農村の現実は、高齢夫婦二人で農業を営んできたが、80歳を超え、限界を超えている産地がある。絶対的に、雇用を入れない限り農業継続できないのが現実だ。
実習生を入れれば、楽になれる、規模拡大もできるといわれても、それを実行しない人はいる。伝統的な家族経営主義から、「雇用」を嫌う哲学の人たちがいる。つまり、その人の哲学がリタイアを選択させているのだ。昔ながらの「農本主義」が強く残っている人たちが離農の道を歩んだ訳である。農業経営についての哲学が原因だ。
「農村は変わった」。これを理解できないと農業はできない。「農家」から「農業経営者」への脱皮が必要なようだ。人を使える「経営力」が必要だ。
五辻支部(15人)は、高齢化が進み、5年後、農家の3分の1は減るとみられている。そして、残った人たちの規模拡大、実習生の増加が続きそうだ。
現状、多古町には約300人の外国人実習生がいると推定される。共同選果場に集まった農業経営者たちによると、「五辻支部に10数人、隣の支部も10人、ヤマトイモ農家全体では30人いる。カンショ、ニンジン、ダイコンの根菜類はヤマトイモより実習生が多く、一番大きい支部は経営者80人だから実習生が160人いる(1戸2人)。ハウス農家にもいる。多古町全体では300人くらいいるのではないか」。
(注)多古町には不法就労者はいないようだ。しかし、隣の旭市は多いらしい。観光ビザで入国し、当局に摘発されるまで働く。タイ人手配師が日本とタイの両方に居て、日本にいる手配師が仕事を用意して呼ぶ。彼らのコミュニティサイトには、困ったら茨城県の鉾田か鹿嶋、あるいは千葉県の旭に行けと書いてあるという(事情通の話)。
2015農林業センサスによると、多古町の農業経営体による「常雇」人数は304人である(表2)。5年で倍増のペースで増えると仮定すると、現在の常雇は約400人である。300人が外国人実習生とすると、常雇に占める実習生の割合は約7割である。

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