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農業は先進国型産業になった!

外国人実習生の現地ルポ 実態と課題と展望 第4回 搾乳ロボット導入でデータ化 経営トータルの改革 栃木県那須塩原市青木地区


実習生(中国大連出身)は、中国人だが当たったという(悪くない)。日本語も半年で片言は話せるようになった。あとは筆談(漢字)。仕事は搾乳、糞出し、給餌、土手の草刈りである(牧草、および機械作業はできない、だから日本人が必要)。賃金は年間300万円。月給+残業で月25万円。寮費は電気ガス水道代込みで1.5万円。この9月で帰国するが、3年間で500万円送金した。
休日には、同じ中国人の友人たちと誘い合って、自転車で格安店「ドン・キホーテ」に買い物に行く。近くのメガファーム(1000頭)に中国人実習生が6人いる。母国とはテレビ電話(ライン?)で話しているようだ。酪農組合ではボーリング大会やバーべキューを催し、実習生に参加してもらっているが、同国人同士で群れてしまうようだ。
安定した労働力であり、実習生は必要。また、在宅(寮)だから、牛舎で何か問題が発生したら、引っ張り出せるので重宝だ。実習生の就労長期化が話題になっているが、3年で交代させるという。5年だと要領よく手抜きをするようになるからダメ、10年はお互いに厳しい。規制改革は年数長期化より、中型車免許証を持った人を入れられるようにしてほしい。
ロボットは選択肢だという。現状人数+ロボット導入で、200頭以上搾れる。今の牛でも8~9割はロボット化可能とみている。米国にもロボット向き精液はある。

4 外国人実習生が来ない

青木地区は、森林の中に酪農場と別荘が点在している。北海道の別海とは全く違う風景である。チーズケーキやソフトクリームの看板が掛かった店がかなり見受けられる。酪農場の6次産業化だ。経営破綻した農場の跡も散見される。
人見牧場(人見勇氏)は、搾乳牛200頭、青木地区ではトップ規模である。畑16ha(200頭では糞尿処理のため30ha欲しいという)。農場の自動化が自慢だ。牧草給餌は完全自動化、パーラーは14頭ダブル(28頭)で、設備能力に余裕のある牧場である。乳量は1万。乳代だけで売上高2億5000~2億6000万円。
労働力は家族3人、実習生3人、日本人2人、計8人である。実習生は3年前から導入した(インドネシア人)。搾乳専門である。東京の監理団体からの斡旋だが(青木地区には監理団体が4社入っている)、インドネシアやタイ人の方が性格温厚で使いやすいという。月給は支給額15万~16万円。労働時間は7時間、週休1日。搾乳時間は、朝5時30分~8時、夕3時30分~6時。遅くとも6時30分終了。まだ明るいので、自由時間を楽しんでいる。機械化しているので残業はない。

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