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【知っておきたい 世界各国の産業用ヘンプ】
米国(3) グリーンラッシュに沸くカンナビス産業
- NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク 理事 赤星栄志
- 第8回 2018年07月30日
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米国でのカンナビス産業の拡張は、一般的に産業用だけでなく医療用や嗜好用といった分野での規制緩和の結果と思われている。しかし、実際のところ薬物としての犯罪を減らし、お酒やタバコの合法市場を縮小するのに最もよい方法は、厳格な合法規制である。図1は、カナダ政府が18年秋に嗜好用を合法化するにあたって数年にわたる議論に議論を積み重ねた結果にたどり着いた考え方である。厳格な合法規制のおかげで、事業用不動産や資金の調達が難しくなり、そこには専門家の助言が求められ、栽培から販売まで1株ごとに監視したり、患者情報と栽培情報をつなげたり、それぞれの工程がビジネスの種になっている。産業用ヘンプは、社会と健康に及ぼす影響が最も小さく、栽培品種にTHCの濃度基準を設けて「市場規制」をしている。なお、図1に示したとおり、日本と米国では産業用、医療用、嗜好用の位置づけが違い、そのギャップが政策に反映されている。
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赤星栄志 アカホシヨシユキ
NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク
理事
1974(昭和49)年、滋賀県生まれ。日本大学農獣医学部卒。同大学院より博士(環境科学)取得。学生時代から環境・農業・NGOをキーワードに活動を始め、農業法人スタッフ、システムエンジニアを経て様々なバイオマス(生物資源)の研究開発事業に従事。現在、NPO法人ヘンプ製品普及協会理事、日本大学大学院総合科学研究所研究員など。主な著書に、『ヘンプ読本』(2006年 築地書館)、『大麻草解体新書』(2011年 明窓出版)など。 【WEBサイト:麻類作物研究センター】http://www.hemp-revo.net
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