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特集

本誌が見た第34回国際農業機械展in帯広


カルビーポテトの北海道の産地を中心に2畦の自走式が徐々に普及している。それとともに、2畦のけん引式も導入されるようになった。いずれにしても、4畦の自走式となれば国内初ということもあり、来場者の注目を大いに集めたことは間違いなかった。
これまで2畦の市場を引っ張ってきたのはドイツ・グリメ社を取り扱う日本ニューホランド(株)だ。しかし、今回はすでに販売実績のある型式のポテトプランターが見受けられただけで、ポテトハーベスターは2畦すら存在しなかった。その他の品目の機械同様、収穫機が最もインパクトがあることを考えると、馬鈴薯関係は盛り上がりに欠けたと言わざるを得ない。ただ、上述のAVR社製が今秋から道内で実際に稼働することを踏まえると、時代は確実に変化している。

【出展機がすべてではない】

各ディーラーのブースを回ると高馬力のトラクターが来場者の目を釘付けにしていた。最高はエム・エス・ケー農業機械のフェントで517馬力だった。しかし、出展機が現在の北海道をすべて表しているのではない。上述のAVR社製4畦自走式ポテトハーベスターもそうだが、展示されていないものがある。その主役を担っているのが中小の輸入商社だ。
トラクターや作業機メーカーは4年に一度のこの祭典を目がけ、参考出品を含め現時点でのベストを出そうとする。一方、輸入商社は資金力の問題もあり、納品先の決まっていない機械を客引き目的で仕入れることはあまりない。帯広展とは無関係にさまざまな機械を販売している。そのなかでも主流は作業機になる。ディーラーにとってメイン商材ではなく、国内の作業機メーカーの開発が及んでいない分野こそが侵食されている。
大衆向けを担っているのは国産メーカーだとしても、将来を背負って立つ層が目を向けているのは世界と直結している輸入商社ではないか。この感覚を持てるのであれば、座して4年後を迎えるのはもったいない。自ら行動を起こし、その門を叩いてみてはどうだろうか。いままでつながりのなかった人たちも待っているはずだ。ある輸入商社の代表はこう言っていた。
「我々はただ機械を販売するだけではなく、そこに集う顧客のネットワークの構築に一役買っていると思います」
“こんなの初めて見た”というような機械や技術はじつは輸入商社から始まっていたりする。

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