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アルパカファームの経営・労務事件簿

スタッフ定着率の低さを考える

スタッフの定着率が低い。周辺の農場からもそんな情報が伝わってくる。忙しさにかまけて、新人スタッフにもまともに仕事を教えていない。不安がよぎる藤田社長と千代であった。
藤田 今年も酷暑が続いて、生産が安定しなかったから、せっかく新しく入ってくれた社員やパートのメンバーにしっかりと仕事を教えてあげることができていないなあ。
千代 たしかに、ここまでバタバタでしたからね。できることしか任せられない、指導したくても指導できない状況が続いていましたね。先ほどの打ち合わせでも、やはり新人のみんなは発言できなかったですし。少し落ち着いてきた今だからこそ、一人ひとりのことを考えてあげるべきときですね。
藤田 それは私も感じているんだけど、自分自身の経験として、師匠からは「俺の背中を見て覚えろ!」という教育を受けて育ったから、どうもいちいち体系的に教えるということに違和感があるんだよな。それじゃいけないということはわかっているんだけど……。
千代 うーん。私もここで働き始めたときはそれが当たり前だと思って、必死に仕事を覚えようとしましたが、何度か心が折れる瞬間がありました。好きで選んだ農業という仕事から逃げ出したくなるくらい、真剣に悩んだこともあったので、私は、あまり「背中を見ろ!」という教育方法は部下・後輩にしたくないなというのが正直な気持ちです。
藤田 そういう相談をしてくれた時期があったよね。そのとき初めてこのままの関わり方じゃダメだって気付いたんだったなあ。そう考えると、今年は新人のみんなにはけっこう酷なことをしてしまっているのかもしれないね。周りの農業経営者の様子を見ていると、今年は離職する社員が多いし、そこは気になるんだよね。
伝法院 藤田社長、こんにちは! 社員の定着については、農業の業界全体の課題ですよね。たしかに、今年の忙しない様子を見ていると、不安になる気持ちはわかります。

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