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特集

イスラエル・ハイテク農業 視察報告


情報通信事業のセールス・事業開発を経験した後、コンサル会社にてデジタルコンサルティングを行なう。現在は太陽光発電を中心とした再エネ分野、食糧問題に対するアグリビジネスの事業開発に従事し、再エネ×植物工場に注力している。
私は、新規事業を考えるにあたって、世界の農業技術の最先端のトレンド、デジタル技術の社会実装をどうしていくかという目線で、食と農の課題に関わる技術の可能性を探索してきた。
デジタル農業のビジネスは、どのようなかたちで実装されているのか。
Netafim社の出展模様、現地法人を視察して感じたのは、デジタル農業がイスラエルをはじめ世界のスタンダードになってきているということだ。背景には、IoT、ビッグデータ、AIを通じた情報をロボティックスで現実社会にフィードバックするといったデジタルトランスフォーメーションがある。このようななかで、日本ではIoTを活用し、計測をはじめとした取り組みが主流だが、Netafimは総合的に取り組んでいる。植物を栽培するための作業や環境づくりを自動化するだけでなく、栽培環境を植物個体の成長ステージに連動させるというインタラクティブな対応まで実装している。彼らは個体へのフィードバックに給水という方法に注力していた。自国の課題と解決技術はグローバルスタンダードとして、世界に発信もしている。世界では、ものすごい力でデジタル農業が推進されているという印象を強烈に受けた。
また、農業ビジネスのあり方として、LRグループ社の「ターンキープロジェクト」という投資ビジネスが特に目を引いた。農作物をつくる技術、生産物の出口として流通・販売関係でもなく、生産企画から流通・販売までフードバリューチェーンを総合的にプロデュースするという、投資家向けのビジネスが拡大している。これはまだ日本にはないモデルだろう。今後、このビジネスモデルが、農業界の発展を担うドライバーになる可能性もあるのではないかと思う。そのときには、出口企業の確保、投資家向けIRR(内部収益率)がないと成り立たないだろう。
興味深いものとして、生産力の高い小型・分散型農業があった。農業には、大規模な農業と小規模な農業があるが、日本は比較的小規模派であろう。小規模な農業で、ターンキーのような投資モデルが確立できるのであれば可能性があるのではないか。TAP社をはじめ、イスラエルでは機能性食品・小規模分散型のニーズをターゲットとしたビジネスが拡大しており、今後の農業モデルの可能性を感じた。

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