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【農業は先進国型産業になった!】
外国人実習生の現地ルポ 実態と課題と展望 第6回 先進農業地帯の実習生は明るく日本語上手だった
- 評論家 叶芳和
- 第18回 2018年09月28日
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中国人実習生の評価は全体的に低下している。JA担当者によると、「質が落ちた、仕事は他の国よりできる、集まらない(応募しない)ので年々年齢が高くなっている」。また、女性比率が9割と高い。もっとも、田原市の実習生は女性が多い。施設園芸主体なので、手先の仕事がよい女性が好まれる。
農家調査も含めていえることは、中国からの実習生が減っている。中国の経済発展の影響であろうか。質の低下もよく指摘される。以前と違い、農村部からの実習生が減り、都市部からの実習生が増えているからではないかと推論されている。農村部の優秀な実習生を求める声が多い。
田原市の農業産出額は853億円である(16年)。JA愛知みなみの高瀬組合長は「他の組合長さんたちと話すと『ケタが一つ違うのではないか』と言われる」という(注、JA愛知みなみの販売高は512億円。共選率6割)。1市だけで、神奈川県846億円、富山県666億円、京都府740億円より大きい。田原市は先進的農業経営者が多い地域であり、この人的資源を生かしてイノベーションを継続し(新規作目など)、首位をキープすることが期待される。
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叶芳和 カノウヨシカズ
評論家
1943年、鹿児島県奄美大島生まれ。一橋大学大学院経済学研究科 博士課程修了。元・財団法人国民経済研究協会理事長。拓殖大学 国際開発学部教授、帝京平成大学現代ライフ学部教授を経て2012年から現職。主な著書は『農業・先進国型産業論』(日本経済新聞社1982年)、『赤い資本主義・中国』(東洋経済新報社1993年)、『走るアジア送れる日本』(日本評論社2003年)など。
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