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だからそっとしておきます。
日に日に速くなる
世の中の流れから
ちょっとばかり外れて
冷静に考えてみると
そっとしておくどころか
この「退屈」こそ今の人間に
最も必要なものではないかとさえ思ってしまいます。
携帯電話がスマホに進化するとともに流通も素晴らしい進化を遂げ
いつでもどこでも
必要な物や情報が手に入り
あらゆることが
スムーズにことが進み
この世の中から
「無駄な時間」というのが
どんどん無くなっていくのは
とても良いことのようにも思えますが、果たしてそうでしょうか?
今の世の中何もしないで
「ぼーっとする」
「退屈する」
というのは犯罪行為のように悪く受け取られていますが
本当にそうでしょうか?
忙しさのあまりストレスから体調を崩し病院に行くと
3時間待って診察5分
薬はさらに1時間待ち
それがさらにストレスになるということで
ニューヨーク、ロンドン、東京といった世界的な大都市では
病院での治療の代わりに
瞑想、マインドフルネス、リトリートというような方法が
その最先端の治療として流行しているそうです。
さて瞑想、マインドフルネス、リトリート。
言葉だけ聞くと
さも難しそうな最先端の治療法のように聞こえますが
そういった治療法の共通点であり
最も重要なポイントは
「緩める、リラックス」。
緩める、リラックスというと
ちょっと学術的というか
おしゃれに聞こえますが
簡単に言うと
何も考えずに
「ぼーっとする」ということです。
子供の頃
「ぼーっとしてちゃダメですよ!」
と言われてハッと我に返るという経験は誰でもお持ちだと思いますが
その子供の頃なら誰でもできた「ぼーっとする」という行為が
大人になって忙しく暮らすうちに
気がつけば専門家の先生に教えてもらわないとできないくらい
何か難しいことになってしまっているのはどういうことでしょう。
一日に昼と夜があるように
いくら世の中が変わっても
やはり人間の体にもそういう時間は必要なのではないでしょうか?
いろいろ調べてみると
歴史を変えるような発明や発見も
案外そんな時に生まれたことが多いような気がします。
夏休みに子供が退屈していたら
パソコンのハードディスクや
自分の頭をぐるぐる回転させて
無理に適当な答えを出そうと考えるのではなく
子供と一緒に
「ぼーっと退屈」してみてはどうでしょう?
今まで考えてもみなかったような
楽しく素晴らしいアイデアが湧いてくるかもしれません。
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山本晋也 ヤマモトシンヤ
副村長
みわダッシュ村
1968年、京都生まれ。美術大学を卒業して渡米後、京都で現代美術作家として活動。そのかたわらオーガニックレストランを経営するも食材を種から作ってみたくなり、京都市内で畑を始める。結婚して3人の子供を授かったころ、農業生産法人みわ・ダッシュ村の清水三雄と出会い、福知山市の限界集落に移住。廃屋を修繕しながら家族で自給自足を目指す。土と向き合ううち田畑と山や川、個人とコミュニティーの関係やその重要性に気がつき、田舎も都会もすべて含めた「大きな意味での自給」を強く意識するようになる。この考え方は、美術家時代にドイツの現代美術家ヨゼフボイスのすべての人が参加して創り上げる社会彫刻という概念に影響を受けた。現在みわ・ダッシュ村副村長。
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