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【特集】
ソーラーシェアリング 営農と太陽光発電を両立させる農業経営
- 編集部
- 2018年11月30日
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Part1 農業経営の新しい形を支えるソーラーシェアリングの理論と技術
長島 彬 ソーラーシェアリングを推進する会/CHO技術研究所
筆者の長島氏はソーラーシェアリングの開発者であり、特許も公開している。農地が奪われる、農業を邪魔するといった偏見を切り崩し、農業の未来を提示してきた第一人者だ(編集部)。
はじめに
農業は一般的にその労働形態が過酷であることから三位一体(土地所有、農業経営、労働)の経営が最良の形態と言われています。上からの指示による心ならずの農作業より、自分の考えで、自らの工夫を取り入れ、自分の好きな時間に作業を行なうほうが、より良い仕事になるからと考えられます。
食料の確保はあらゆる動物にとって一番大切な仕事と言えますが、歴史的には、第二次産業としての工業や第三次産業の商業が栄え、この発展こそ文明の尺度とする考え方が常識になってきました。
しかし大きな天変地異や天候不順などによって凶作になったとき、人々はあらためて農業の大切さに気づくことになります。
「農業」が再び作物とエネルギーの供給を担うために「ソーラーシェアリング」という方法を得て、「所得が増え、税金が納められる強い産業」となり、これからの化石燃料に頼らない、自然エネルギー社会構築の主役になっていくことが期待されております。
【植物は強すぎる光を避けようとする】
私たちを含め地上全ての生物の出身地は浅い海の中と考えられます。海の中の照度は陸上の半分以下、大略3万ルクス程度でしょうか、紫外線も緩和されて生物にとってほどよい生活環境です。
それが大津波や、大地震による天変地異によって、陸上に取り残されたものが、岩陰などで運良く強烈な直射光の攻撃を受けずに生きながらえて、私たち地上の生物の祖先になります。
私たちが太陽光を利用する工夫は、広い平面を持つパネルを太陽に向けることになりますが、同様に太陽光を利用する植物の葉は何故に小さく、反り返り、繁茂し、北側にまで茂るのでしょうか。
図1は公園のメタセコイヤの周りに植えたヒマワリの例です。北側に比べ南側の花が小さくひ弱なのはなぜでしょうか。
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