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特集

ソーラーシェアリング 営農と太陽光発電を両立させる農業経営


世界の耕地面積は1700万平方kmあると言われています。石油換算の世界の全消費エネルギー120億t(2010年)をソーラーシェアリングでまかなうと仮定すれば、大略300万平方km、すなわち計算上ですが、わずか18%に実施すればすむことになります。
これに風力や水力も加わりますから、全ての地球人が近代的な生活をすると地球が3つ必要などということは決してありません。
万里の長城を作るがごとく営々とソーラーシェアリングの拡大を継続することが、エネルギー問題を確実に解決して、地球温暖化防止の最適な方法として期待されます。

おわりに
ソーラーシェアリングを実用するためには大風で壊れない工夫が最も重要なことになります。
例えば半透明の太陽光発電装置を作り圃場の上に張ったら農作業上は最も良いかもしれません。しかし大風に対しての耐久性を持たせるには、駅のプラットホームのような強固な建築物が必要になります。また全面的に覆うので雨による自動的な灌漑も失われますから、その代わりの灌漑設備も加える必要があり一層費用がかさみ、かなり実用化には無理があります。
温室の上にパネルを張る案もありますが、その耐久性はどうでしょうか。元来温室は大風で壊れやすいので強風対策が課題になります。
本稿は細身のパネルを利用して、さらに大風のときは水平にして、風荷重を極限にまで減らす工夫こそ、ソーラーシェアリングが普及するための唯一の道である示すことに注力しました。
本稿によってソーラーシェアリングの普及に携わる皆さんが、このことを「心底」理解されて、多くの力が一層結集する方向に向かうことを期待する次第です。

Part2 匝瑳―ソーラーシェアリングの郷

農業と地域の再生を目指す環境プロジェクト

いま千葉県匝瑳市が注目を浴びている。「何もない」といわれる田園地帯に、次々と人が訪れるようになった。農業にも活力がみなぎってきた。ソーラーシェアリングを中核とした地域づくりをレポートする。

匝瑳市。千葉県東部、九十九里浜を擁する人口約3万7000人の町。知名度の低さを逆手にとった「どこにあるかわからない」「読めない書けない」が市のキャッチフレーズにさえなっているらしい。「そうさ」という。2006年に八日市場市などが合併して誕生した。
全国屈指の農業産出高を誇る千葉県にあって、匝瑳は水田が広がっているものの、有名産地となっているわけではない。そんな匝瑳が、いま大きな注目を集めはじめている。

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