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特集

ソーラーシェアリング 営農と太陽光発電を両立させる農業経営


名称はレゲエアーティスト、ボブ・マーリーの曲名にちなむとか。ひとつの太陽を、3羽の小鳥「エネルギー」「作物」「行きかう人」が分け合うという意味が込められているらしい。
メンバーたちの名刺には「ソラシェアファーマー」と肩書が記されていた。それに倣って、以下ソーラーシェアリングを「ソラシェア」と略させていただこう。
TLBには、市民エネルギーちばをはじめ、地域内のソラシェア発電事業者から耕作協力金が年間合計約300万円支払われる。収穫量には関係ない固定制。現在は有機JAS認証を受けて大豆と麦を栽培している。主な大豆の品種はヒュウガ。多収種が普及するなか、地元で細々と生産が続けられてきた品種だ。
地権者には地代1反当たり2万円。周辺の水田の相場は高いところで2万円する。畑はもっと安い。2万円なら、地権者も充分納得する額だろう。
高さ3mパネル下の作業でもほとんど支障はない。むしろ支柱が作業の目印にもなる。支柱間隔は4~5m。農作業の都合に合わせて試行錯誤しながら設計した。30馬力トラクターを使っているが、60馬力クラスでも可能とのこと。刈り取り幅は2mくらいまで。
作物の生育にも問題は出ていない。パネルの日陰で地温が下がり、収量が上がることもある。しかもパネル下は涼しいため、真夏の作業も楽になる。
「近所の大豆畑も見ているので違いがわかります。今年9月の台風のとき、他の畑では倒伏が目立ったのに、ソラシェアでは倒れませんでした。ただ、葉物野菜はパネルから落ちる雨だれの影響を受けやすいので、むずかしいかもしれません」(共同代表の寺本利幸さん)
寺本さんは飲食業をやっていたが、ソラシェア稼働を機に家業を継いだ。自身は10haでコメをつくっている。地域内の麦や大豆の収穫は、ほとんど受託。お父さんもTLB参画者のひとりで、コメ・麦・大豆を合わせて6ha。乾燥調整機を持ち、麦と大豆は全量加工用、農協には出荷していない。
「まともな畑は地域の人たちの悲願でした。いまはまだ土づくりをしている段階ですが、何もなかったところにソラシェアができて、人も集まってくる。話題になったことで活力をもらいました。農業へのモチベーションもあがっています」(寺本さん)
今後は健康食品として評価の高い有機ゴマなども栽培候補としてあがっている。選別などに手間はかかるが、福祉作業所との連係も視野に入ってきた。

【進化を続けるソラシェアの郷】

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