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使える身近な“国産”資源 下水汚泥肥料を活用しよう!

生産状況と利用促進キャンペーン

下水汚泥にどのようなイメージを持たれるだろうか。かつてはニオイや重金属のリスクで注目されたが、2015年に策定された食料・農業・農村基本計画のなかで「国内未利用資源」として利用拡大を推進する旨を明文言化された肥料原料である。下水処理技術の発達により、重金属等を管理して品質管理に努めている処理場も増えている。だが、ローカルに流通することもあり、需給マッチングが進んでいない。リン酸は資源回収が積極的に行なわれているが、もう一つ汚泥肥料で重要な成分である窒素は、堆肥やコンポストとして大量投入するよりも通常の化学肥料と同様に散布することでより有効に利用できる可能性が示唆されている。下水汚泥肥料を取り巻く情勢や現場での効果的な施用例などについて数回に渡って連載する。 (取材/加藤祐子)

利用促進に熱心な国土交通省

近年、国土交通省は下水汚泥の利活用促進に熱心だ。「BISTRO下水道」と銘打った広報活動のなかで農業に関わるのは、下水汚泥肥料を施用した圃場で収穫した農産物に「じゅんかん育ち」と名付けて汚泥の持つマイナスイメージを払しょくしようという取り組みである。下水処理場で生成される汚泥の処理には莫大な費用がかかるため、緑化・農地での利用、あるいはエネルギー資源、建設資材にリサイクルしたいというのが推進する理由だ。
ところが、こうした取り組みの成果は下水汚泥のリサイクル率にあまり表れていない。図1に示した緑農地利用率は長らく全体の10%台で推移している。具体的な検討を進めるべく18年1月に設置された下水汚泥利活用検討委員会の資料によれば、16年の実績ベースでは下水汚泥の肥料利用量は32万1148t。その約8割が自治体の直営ではなく民間委託事業によって肥料化されている(表1)。汚泥の種類で見ると、コンポストが最も多く、焼却灰、乾燥汚泥、脱水汚泥、炭化汚泥、液状汚泥が続く。

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