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波多野 あるメーカーを訪問して試験圃場を見せてもらったのですが、そこも石がゴロゴロしていました。
昆 あんなにストーンクラッシャーをかけたら土はどうなってしまうのでしょうか。
齊藤 間違いなく締まります。想像ですが、ストーンクラッシャーをあれだけかけたら、もっと締まる土を作っている気がします。特にイタリアなら土は石灰分が多いですから、石灰を水に溶いて石と混ぜるようなものです。冗談ではなくコンクリートのセメントです。
波多野 ストーンクラッシャーは石を砕くと同時に、土も砕きます。よく日本でも水田などでクラッシャーをかけて、そのあと代掻きをすると石を砕いた細かい石は粒子が重いから下に落ちていきます。下に砕いた石が溜まり、今度はそれで水はけが悪くなります。表層の土も、あんなに粗砕土してしまうから余計目詰まりします。
細かなニーズに応える 元気な部品メーカー
昆 先日の十勝博でも展示されていましたけど、日本では珍しい機械として、SELVATICIというメーカーがクランク式の耕うん装置をかなり広いスペースを使って展示していました。これは日本でも開発の歴史がありますし、昔、イスラエルでグリーンハウスの中で使っているのを見たのですが、北海道でも果樹園で使っている人がいます。
齊藤 鍬みたいなやつですね。
昆 いろいろな部品メーカーが出展していました。農業機械はエンジンと部品で構成されているわけですから、メーカーや機種向けに様々な部品メーカーが展示しているのは当然なのですが、そのなかでもプラウやサブソイラーのシェアやチゼル、ディスクやタインの類が多いのにびっくりしました。販売業者向けなのでしょうが、メーカー純正品だけでなく、こうしたものが広く使われているのですね。手練れの農家では摩耗したサブソイラーの爪に肉盛りしているケースがありますけど、そういうものも売っています。
波多野 私も部品メーカーがいっぱいあったので訪ねてみました。技術の人を探して、部材の硬度について話を聞いたのですが、当社の消耗品と変わらない。HRC62ぐらいと言っていました。
齊藤 やはり素材よりも溶射です。
昆 溶射ってなんですか。
波多野 当社もチゼルの裏とかに施工しています。ハードフェーシングと言われているものです。
昆 素材はなんですか。
齊藤 今はタングステンです。
波多野 摩耗には強くなります。それ以外は硬度を強く入れているわけではありません。
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