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今月の数字

120倍(最新植物工場の露地栽培に対するレタス栽培効率)


土物のバレイショほどではないが、キャベツやレタスなどの葉物野菜も変動がある。1997~2006年までの期間では、キャベツの数量で89%、レタスの数量では92%の開きがある。しかも、これらの数量の開きに比べた価格の開き(キャベツ・レタスとも59%)が大きい。バレイショと異なり、長期間の貯蔵に向かない
キャベツやレタスは、わずかな数量の変化でも価格に大きく響くためと考えられる。
そのためもあってか、植物工場が再評価されている。2019年1月に、セブン‐イレブン・ジャパン向けのレタスを1日7万食・3t規模を生産する植物工場が稼働し、神奈川県内や東京都内の約1,500店にサラダなどを供給する。三菱ガス化学は2019年春に20億円以上を投資して福島県にレタスなど葉菜類を1日2.6t生産する。キヤノンとバイテックホールディングスは、2020年度に石川県で1日12万株、年約4,400tの植物工場を整備し、既存工場を合わせ27万株(年9,900t相当)の供給を目指す。植物工場を運営するスプレッド(京都府)は、亀岡市の既存工場に加え、2018年に木津川に関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)で1日3万株のレタスを生産する工場を建設した。亀岡工場は黒字化までに7年かかったが、そのノウハウを生かし、新工場では収量が1年1平方m当たり648株と、露地栽培5株の120倍まで栽培効率を高める。これらの計画だけで、レタス流通量の2.6%程度を占める。安定供給を求める市場ニーズのもとで、植物工場が普及し持続するかは、大規模化だけでなく栽培効率がカギとなってくる。

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